営業チームの育成に役立つとして話題の書籍『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』。同書の著者、高橋浩一氏が、書籍の内容をさらに深掘りし、経験の浅い営業担当者を導くノウハウを解説する。連載第1回は、業績アップに貢献する「戦略型」営業を育てるためのアプローチを語る。

目指すは「戦略型」営業
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 この連載は、「もっと営業の成果を上げたい」と思っている経営者や幹部の方を対象に、「どうやったら壁を突破できる強い営業組織をつくれるのか」というテーマで書き進めます。

 お客様との交渉を成功させるための「壁」を突破するために必要となるものは何でしょうか。

お客様を魅了するプレゼンテーション
幅広い業界知識や商品知識
効果的なヒアリングをする力
お客様にとって気持ちの良いマナー

 色々と思い浮かぶかもしれませんが、本連載では一貫して「お客様が契約する時(つまり信頼できる営業担当者に任せる時)、何を理由にしているのか」に注目していきます。

発注するのには理由がある

 経営者なら分かると思いますが、理由もなしに大事な予算やお財布からお金を支払おうというお客様はいません。目の前の営業パーソンに対して発注をする際には、何かしら「理由」が存在するはずです。

営業の対応が良かったから
商品やサービスの中で、気に入ったポイントがあったから
希望通りの納期と価格だったから、など。

 中には、「何となく目の前の営業に対して信頼できそうな気がしたから」とか「予算が余っていたから」といったような、「気分」や「感情」に左右されるような場合もあるでしょうが、それでも、何かしらの理由がそこにはあるのです。

 営業が受注を獲得するということは、その裏側に、発注するお客様が必ずいらっしゃるわけですから。しかし、この理由に対して完全に焦点を当てた営業セミナーやビジネス本はほとんどありません。

 なぜかというと、一般の営業セミナーやビジネス書籍は、基本的に「成果を上げた営業パーソンが、自身や自分が所属していた組織で経験したことを、後から整理する」というアプローチで作ったり、書いたりしているからです。ただ、ものすごく成果を上げた営業パーソンのやっていることをそのまままねすることは困難です。それを今からご説明しましょう。