営業チームの育成に役立つとして話題の2冊の書籍『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』『無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ』。その著者である高橋浩一氏が、書籍の内容をさらに深掘りし、経験の浅い営業担当者を成長させ業績を伸ばすために必要になるノウハウを解説する。連載第3回は、勝った理由、負けた理由をお客様に聞いて受注を増やす方法。

しつこく聞くことを恐れない
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 第2回のコラムで、私の体験談をご紹介しました。その時行っていたことは、「どんな営業を選びたくなるのかをお客様に聞く」という一言に集約できます。もともと営業の素人なので、プロセスが1つ進むたびに、「何が良かったのか」をお客様に質問するようにしていました。

 例えば、それまでなかなか具体的な提案までいかなかったのに、提案の機会をもらえたときには、こんな聞き方がきっかけとなりました。

 「正直、色々な会社さんに提案しようと訪問しているのですが、提案の機会をいただけるまでに至らないのです。でも、御社は、私に対して提案の機会をくださいました。もしよろしければ、できたてホヤホヤの会社から提案を受けてみようと思った理由を教えていただけませんか」

 もちろん、質問をしても、全員に答えていただけるわけではありません。また、多くの方からは「変な質問してくるな」と苦笑されました。ただ、何人かに1人は答えてくれました。ここが重要なポイントです。

聞いて、聞いて、聞きまくる

 1人でも答えてくれると、「答えてくれる人が1人でもいるということは、チャンスさえあれば聞いた方が得だ」と考えるようになります。アポが取れれば、「なぜ会ってくださったのですか」と聞き、ヒアリングをさせてもらえれば「なぜ社内のことをそんなに教えてくださるのですか」と聞きました。とにかく「どんな営業を選びたくなるのか、その決定的な理由は何なのか」を、聞いて聞いて、聞きまくるのです。このあたりで、何かのスイッチが入りました。「お客様に激怒されるまで聞いてみよう」と思うようになり、本当にそう行動したのです。

 これをお読みの皆さんは、「そんなことしたら、お客様を怒らせてしまうんじゃないの」とか、「うっとうしい営業と思われて、お客様との関係性を悪くするのでは」などと思われるかもしれません。しかし、まったく売れなかった私には、文字通り、後がなかったのです。激怒されても、前に進むのだったらよしとしよう。最初はそんな気持ちでした。