税理士の岩松正記氏が三菱UFJビジネススクエア「SQUET」で連載しているコラム「取引したい会社、したくない会社」から、人気記事を転載する。今回は企業の「投資」について。「事業」と「投資」は、資金を投入して利益を上げるという点で同じですが、「投資」は「事業」よりもラクして稼ぐものと思っていないでしょうか?

事業に注力する社長、投資を曲解する社長
写真/ronstik stock.adobe.com
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不動産投資は「投資」にあらず

 私は大家さん専門の税理士グループに所属しているため不動産オーナーと接する機会が多いのですが、グループの代表である渡邊浩滋税理士は、常日ごろから彼らに対し「不動産賃貸業は基本的に“右肩下がり”の事業」と説明しています。例えば、アパート等の不動産物件を1棟所有した場合、そこから得られる収益は、各部屋の家賃の合計以上にはなりません。不動産賃貸業の場合は、受取家賃を毎年上げ続けることはあり得ませんので、満室時の家賃がその物件における最大の「売り上げ」です。したがって、不動産賃貸業は一般の事業とは異なり、収入を上げるには物件を増やす以外に方法がないことになります。もし所有者が何の努力もしなかったら、空室が出たり修繕費や広告費がかかったりして収益は年々下がっていくしかないのです。だからこそ不動産賃貸業は何もしなくてもお金が入ってくる「不労所得」ではなく、オーナーが様々な努力をしなければならない「苦労所得」である、と私たちは考えています。

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