コロナ禍や採用難、働き方改革やパワハラ防止など、若手を育成する環境は大きく変化しています。従来のやり方では通用しない時代になり、管理者や先輩社員からの悩みも増えています。今回は、返事だけは調子良いのに、その先の、上司が求める行動が伴わない新人・若手に関する読者からのお悩みに回答していきます。

【お悩み相談】「返事だけは調子の良い部下」
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悩み:返事だけは調子の良い部下に困っています。

 いつも返事だけ調子は良いけれど、成果や行動が物足りない若い部下に手を焼いています。細かく確認し過ぎるのも良いとは思えないですし、在宅勤務も多く、確認もしづらい現状もある中で、どのような指示の仕方をすれば、この悩みから解放されるでしょうか?

(48歳、建築業)

アドバイス:伝え方以上に「指示するときの確認」がポイントです。

 指示するタイミングで、「部下の理解度と行動イメージに上司とのズレが無いか」を確認することで、求める行動を実践できるようになるはずです。指示後は、適切なタイミングでの報連相ですね。

 では、詳しく説明していきましょう。

問題の多くは指示するときに発生している

 返事は調子が良いけれど、行動や結果が伴わない若い部下がいるという悩みの原因の多くは、実はあなたが「部下に指示をしているタイミング」に発生しています。

 どういうことでしょうか? 今回のように上司を悩ませる若手が、上司の指示に対して「分かりました!」「大丈夫です!」と返事をします。この時の若手の自覚は、「指示された内容を分かっている」です。ですが、実は「分かっているつもり」なだけで「正確には、分かっていない」「上司と大事な部分の認識がズレている」状態にあることが多いのです。

 部下は分かっていないことに無自覚であり、もちろん何の悪気もありません。加えて、「分かりました」という返事で、上司も問題ないと思っている点が、上司の「なぜ、いつもそうなんだ」「どうしたらいいのか」という悩みの要因になっているのです。

 中堅やベテランになると「返事だけは調子が良い」のは、確信犯であることもありますが、若手の場合は、それはほぼないでしょう。よって指示のタイミングで、この無自覚の誤認、ズレをいかになくしていくかが、今回のお悩み相談解決の鍵となります。