働き方改革の流れに加え、コロナ禍で改めて「働くこと」「働きかた」について考える人たちが増え、自らの仕事環境を変える人も少なからずいます。その一方で多くの経営者にとっては、社員が離職することなく、安心とやりがいの下、自社で気持ちよく働き続けてもらえることは事業継続をする上での大前提であり、そのためにも「社員のエンゲージメント(会社に対する愛着心)をいかに高めていくか」ということは重要な経営関心事でしょう。今回は、新人の職場定着のためにすぐに取り組めるということを念頭に、若手の働き続けようという意思を育むエンゲージメントを高める組織づくりについて解説していきます。

新人が定着する職場をつくる鍵は「地図」と「長屋」
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若手の不安要因を知り、取り除く環境づくり

 新人の多くは、働くという新しい日常の中で様々な不安と隣り合わせで日々を過ごしています。そこにコロナ禍という特殊な状況も重なっている今、新人や若手が日々感じている不安については経営者や管理職としても、より一層の配慮が必要です。

 一方、新人や若い世代と対話をして感じるのは、働くうえでの不安要因の主だったものは、コロナ禍の今であっても、私が管理職時代に部下からヒアリングしていたものと大きくは変わってないということです。それは一言で表すと、

「今の自分はこのまま日々を重ねていって大丈夫なのだろうか」

であり、少し掘り下げた時に挙がる主な内容は次の通りです。

①半年先、1年先の自分がどうなるか(目指せばよいか)イメージが持てない
②今の自分のレベルや成長度合いはこれで大丈夫なのか?
③この組織(会社)や仕事で、自分はこの先やっていけるのか?
④自分は役に立っているのか? 違うならここにいてよいのか?
(順不同)

 もちろん、他の不安要因も挙げだせばキリがないのですが、まずはここにあげている代表的な不安要因を取り除けるように環境を整えることから始めましょう。