働きやすい職場環境づくり支援に取り組んでいる、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの朝生万里子氏が三菱UFJビジネススクエア「SQUET」で連載しているコラム「『困った社員』の対処術」から、人気記事を転載する。今回は、報告、連絡、相談を怠る社員にどう対応したらよいかというお話。

無断欠勤が続く社員を解雇できますか
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〈登場人物紹介〉

岡田顧問
顧問社会保険労務士。中堅・中小企業のさまざまな労務トラブルに対応できるベテラン社労士。初歩的な当たり前の質問にも丁寧に答えてくれるため、質問しやすい先生である。

田中係長
人事部に配属されて約5年。先月、主任から係長に昇格したこともあり、やる気は十分であるが融通が利かない面もある。今回は、社内で生じる問題について、「会社のリスク回避」に焦点をおいて勉強しようと思っている。

中村さん
新卒入社2年目の元気な女性社員。やや情に流されがちであるが、働きやすい職場環境をつくることに役立ちたいと強く思っている。

中村さん昨日、営業部第一課の課長がカリカリ怒っていました。

岡田顧問どうされたのですか。

中村さん何でも、新卒入社3年目のD君の担当先から電話があって、1週間前にD君が納品した商品が間違っていたらしいのです。そのことについて、D君からは何の報告も受けていなかったので、課長はとても恥ずかしい思いをしたそうで。報告がないのは今回が初めてではなく、しょっちゅうなので、「いよいよ堪忍袋の緒が切れた!」と言っていました。

岡田顧問いわゆる「報・連・相」ができない社員ということですね。

中村さんはい。「報告・連絡・相談」は、仕事の基本なので、新入社員研修のときに、かなり時間を取ってその重要性を説明しています。なのに、報告が疎(おろそ)かになるなんて、やっぱり、社会人として未熟なのかしら。

岡田顧問確かに「報・連・相」は仕事の基本です。でも、新入社員でなくベテランの社員でも「報・連・相」が疎かになることはありますよね。

中村さんそれはそうですね。

岡田顧問「報・連・相」ができない理由はいくつか考えられますので、ケースごとに見てみましょう。