リモートワークやデリバリー活用が進展、観光産業は苦境

・リモートワーク

 当初はリモートワークの体制が整っていない日系企業も多く見られましたが、社会のトレンドや従業員からの強い要請もあり、今ではほとんどの企業が実施しています。一方でリモートワークの推進によって、各家庭の電気代が上がったというクレームを入れる人もいるようです。

・デリバリーの活用

 店内での飲食が禁止された際、多くの人が活用したのがフードデリバリーでした。日本と比較して人件費も低いので、デリバリー代金も良心的。一方で店舗側は多くの手数料をデリバリー業者に払っており、依然経営が厳しい飲食店が多いです。実際に多くの飲食店が店舗数縮小や閉店に追い込まれています。

・国内旅行の促進

 タイ政府も日本のGo Toトラベルに近い景気刺激策を実施しています。その効果もあり、観光地ではホテルの稼働率が以前よりは回復しているようです。今まで手に届かなかった高級リゾートも大幅値下げを実施しており、週末は予約が殺到。ただし、これも週末のみ。外国人観光客でにぎわっていた一部エリアはゴーストタウン化しています。タイ国内旅行の際は、最新の情報を確認する必要があります。

検疫済み高級リゾートホテルのエクササイズエリア
検疫済み高級リゾートホテルのエクササイズエリア

海外からの入国者に対しては徹底した行動制限

・入国者への厳しい対応

 市中感染が比較的抑制されているタイでは、海外からの入国者に対しては厳しい対応を継続しています。空港からホテルまでの搬送は防具服に身を包んだ職員によって行われ、ホテル内でも行動も徹底的に制限。室外に出ることは基本認められず、私が共有スペースに行くことを認められたのは、入国後のPCR検査の陰性が確認された後でした。ただ、これも制限時間付きで、外部からの差し入れも中身を確認され、なぜかお酒類は禁止。タイではコロナ対策として酒類に関する制限がなぜか多く、4月、5月は酒類が全国で販売禁止となりました。

 2021年1月、現在。タイ国内でも第2波と見られる感染拡大が発生しています。一部形骸化している対策も再度厳しくなる可能性もあり、常に最新の情報に基づいた行動を心掛ける必要がありそうです。

堀尾 哲亨(ほりお よしゆき) アユタヤ銀行 副頭取
堀尾 哲亨(ほりお よしゆき)
アユタヤ銀行 副頭取
1971年生まれ。東京都出身。95年に三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。京都支店、ニューヨーク支店、営業本部などで法人営業に従事。その後、人事部人事グループ、人事部グローバル人事室を経験し、2018年4月から香港法人営業部長として香港に駐在。20年6月から現職。
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