深センにおけるビジネスキーワードとは

①ワーカー不足&コンテナ問題

 今回の新型コロナ禍においていち早く経済復興にこぎ着けた中国ですが、新型コロナの影響で深センには内陸から労働者が戻っておらず、絶対数が不足しています。このためワーカーの取り合いになり、人件費高騰の要因ともなっています。加えて、欧米各国からのコンテナが戻らず、中国からの輸出用コンテナが逼迫して輸送コストを押し上げてもいます。

②第三次サービス産業の進出

 日本の生活雑貨専門店「ロフト」や複合レジャー施設「ラウンドワン」、蔦屋書店などが相次いで北京・上海などに進出。中国内需をターゲットとした日本のサービス産業がいよいよ本格的に中国に上陸しつつあります。

中国進出を進める「ラウンドワン」(左)や蔦屋書店(右) (出所:上海愛琴海購物公園、蔦屋書店)
中国進出を進める「ラウンドワン」(左)や蔦屋書店(右) (出所:上海愛琴海購物公園、蔦屋書店)
[画像のクリックで拡大表示]

③商業の中心地にも変化

 MUFGバンク深セン支店は、東京で言うところの丸の内に当たる、深セン市福田区エリアにあります。その深セン市の中心エリアが、さらに西の「前海湾」というエリアに移ろうとしています。下の写真を見れば一目瞭然。この10年間の開発スピードは、目を見張るものがあります。前海湾エリアから香港空港(写真下の左上星印)までは高速鉄道が直結していて10分あまり。深セン空港までも7分程度です。更に進化する深センに、ご期待ください。

深セン市の2010年と2020年の様子 (出所:中国深セン市)
深セン市の2010年と2020年の様子 (出所:中国深セン市)
[画像のクリックで拡大表示]

中国・深センの新型コロナ事情

 それでは、中国・深センにおける、新型コロナへの対応はどうなっているのか、最後にご紹介します。以下のような携帯のアプリにより、行動履歴や濃厚接触者の特定を実現し、早期にPCR検査を実施できる体制をいち早く構築することで、この膨大な人口のなかで感染をコントロールしています。こうしたデジタルインフラも中国・深センの大きな強みといえるでしょう。

提供されている携帯アプリのうち、左は健康アプリ。各省各市ごとにアプリがあり緑色は健全を表している。中央と右の写真が行動履歴アプリで、携帯番号で過去14日間の移動履歴をトレース。高リスク地域に行った場合に赤・黄の画面となり隔離対象となる。緑色の画面は基本問題なしの場合 (出所:中国政府、中国深セン市)
提供されている携帯アプリのうち、左は健康アプリ。各省各市ごとにアプリがあり緑色は健全を表している。中央と右の写真が行動履歴アプリで、携帯番号で過去14日間の移動履歴をトレース。高リスク地域に行った場合に赤・黄の画面となり隔離対象となる。緑色の画面は基本問題なしの場合 (出所:中国政府、中国深セン市)
[画像のクリックで拡大表示]
高橋 和宏(たかはし かずひろ)氏 MUFGバンク(中国) 深セン支店長
高橋 和宏(たかはし かずひろ)氏
MUFGバンク(中国) 深セン支店長
1970年4月生まれ、兵庫県出身。93年三菱銀行入行。2004年から2年半初めての海外・中国勤務が深セン支店。その後、10年香港支店(営業次長)、14年2度目の深セン支店(副支店長)、18年コロナで有名となった武漢支店(支店長)を経て、20年9月から現職。趣味はあらゆるスポーツ(特に、サッカー、ゴルフ、スイミング、テニスなど)と筋トレ。モットー:“郷にいては郷に従え”、“仕事も遊びも常に120%”
D-Com会員登録のご案内

会員登録された方に、メールマガジンで新着記事、新連載のご案内、その他ビジネスに役立つお得な情報を無料でお送りします。会員限定記事も今後続々登場する予定です。ぜひご登録ください。
D-Com会員登録はこちら