広範かつ強固な海外ネットワークを持つMUFG。本コラムでは、世界各地の拠点責任者・駐在員が、現地の生情報をリポートする。第21回は、インドのITスタートアップに焦点を当てて現地情報を報告します。(D-Com編集部)

インド工科大学デリー校。多くのIT人材を輩出している
インド工科大学デリー校。多くのIT人材を輩出している
[画像のクリックで拡大表示]

 インドといえば、IT(情報技術)大国というイメージが定着しつつあります。米国IT企業の中心地、シリコンバレーの労働者の約6%はインド系だと言われており、エンジニアのみならず、大手IT企業の経営者にインド人が就任するケースも増えています。

 本稿ではITの世界におけるインドの躍進とその背景について解説します。

続々誕生するインド発ユニコーン 

 米国のハリス副大統領や、最近ではミス・ユニバース2021にインド代表のハルナーズ・サンドゥ氏が選ばれるなど、世界の様々な分野でインド人の活躍・躍進を目にする機会が増えましたが、下の表の通り世界の名だたる米国IT企業のCEO(最高経営責任者)をインド系が席巻しています。

大手IT企業とインド人経営者
大手IT企業とインド人経営者

 米スタンフォード大学の調査によれば、1997年から2019年に生まれた米国ユニコーン(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)500社の創業者1078人のうち、インド系は米国人に次ぐ90人を占めます。インドのユニコーン企業の数は米国、中国に次ぐ世界第3位で、その数は年々増え続けています。インドは直近の2年間は厳しいコロナ禍に見舞われましたが、その影響を感じさせません。

インドのユニコーン企業数(米スタンフォード大学の調査より)
インドのユニコーン企業数(米スタンフォード大学の調査より)

 下表は15年以降に誕生した、インドのユニコーン企業を企業価値規模の大きい順に並べたものです。デジタルプラットフォームを活用したオンライン事業が大半で、一部に日本のソフトバンクグループも投資しています。

インドの15年以降に誕生したユニコーン企業
[画像のクリックで拡大表示]