広範かつ強固な海外ネットワークを持つMUFG。本コラムでは、世界各地の拠点責任者・駐在員が、現地の生情報をリポートする。今回は、米国ニューヨーク。新型コロナウイルスの感染状況、復興に向けた足取りはどうなっているのか。現地の最新状況をリポートする。(DeCom編集部)

閑散としたタイムズスクエア(左)と、活気を取り戻したタイムズスクエア(右)
閑散としたタイムズスクエア(左)と、活気を取り戻したタイムズスクエア(右)
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 ニューヨークでは、大変多くの方がコロナウイルスの感染被害に見舞われ、経済の停滞や治安悪化など、引き続き多方面に影響が及んでいます。市民の憩いの場でもあるセントラルパークが野営病院となっているニュースをご覧になられた方も多くいらっしゃるかと思います。

 ただ最近ではワクチン接種の広がりとともに、徐々に街も活気を帯び始めてきました。「世界の交差点」の別称を持つタイムズスクエアも閑散としていましたが、州をまたぐ移動ルールの緩和に伴う米国内の往来増加もあり、にわかににぎわいを取り戻しています。米疫病対策センター(CDC)などが発表しているデータでも、足元数カ月では新規感染者数は減少傾向となっています (5月時点)。

 まだ収束は見えない中ですが、経済の中心地ニューヨークのワクチン接種の状況、エンターテインメント、オフィス再開に向けた取り組みの3点について、紹介させていただきたいと思います。

ワクチンの接種事情

 米国では、複数の製薬会社のワクチンが認可を得ており、病院のみならず薬局や展示会場、スタジアムなど多くの施設が接種会場として活用されています。保険の有無にかかわらず、無料で、事前予約無しで接種可能な施設も出てきています。柔軟な施策運営も奏功し、順調にワクチン接種者は増加し、ニューヨーク市民の約半数がワクチン接種を1回以上実施している状況です。余談ですが、米ドーナツチェーンのクリスピー・クリーム・ドーナツがワクチン接種者にドーナツを毎日無料で配布するなど、ワクチン接種を促すユニークなキャンペーンを打つ企業もあります。

軍人も接種サポートを行うジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンター
軍人も接種サポートを行うジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンター
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各種エンターテインメント再開に向けた取り組み

 ニューヨーク州では、ワクチン接種完了もしくは検査の陰性を証明する、「Excelsior Pass」というスマートフォン向けアプリケーションが導入されています。一部の美術館、博物館は収容人数を制限しながら早々に運営を再開していましたが、この4月からは陰性証明があれば、野球観戦、ライブなどへの参加も可能という州のポリシー変更もありました。ブロードウェーの本格再開も検討されており、コロナウイルスにより経済被害を強く受けた業種を中心とする企業マインドの回復や個人消費の拡大が期待されます。

人数制限付きで再開するヤンキースタジアム
人数制限付きで再開するヤンキースタジアム
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