金融部門のITサービスは日本の数年先の感あり

 特に金融部門におけるITサービスの普及には目を見張るものがあります。

 銀行ATMは、当然ながらほぼ全て生体認証機能を備えた機器です。スマートフォンを使用したインターネットバンキングでは、バーコードリーダーによる納税、公共料金や各種支払いは当然のこと、先日付処理の機能や、個人・法人の納税者番号と銀行口座をリンクさせた振り込みの受付、資金決済では24時間・365日の即時処理が基本装備されています。

銀行ATMは生体認証が基本
銀行ATMは生体認証が基本
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路上のフルーツ売りもカード決済可
路上のフルーツ売りもカード決済可
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 さらに、街中では4Gのネットワークが十分に整備されていることもあり、路上でポップコーンやフルーツ、マスクなどを売っている露天商ですらポータブルのカードリーダーでクレジットカードやデビットカードでの決済を可能としているところが大半です。このため、今のブラジルでは現金を持ち歩く必要はほとんどありません(ただし治安対策の観点から、襲われたときのために多少の「命銭(現金)」を所持しておくことはお勧めします)。

コロナ禍でITサービスの恩恵を実感

 ブラジルでは6月16日現在、直近1週間の1日平均の新規感染者は7万人、死亡者は2000人前後とまだ高い水準でコロナウイルスが拡大しています。ワクチン接種は2月下旬から徐々に開始されているものの絶対量が足りず、現在の接種率は、1回目が28.7 %、2回目は僅か11.9%です。

 コロナ禍で多くの日系企業がいまだにリモートワークを継続している中、外出を極力控えるために「Uber Eats」や「Rappi」といった宅配サービスを使ってレストランから食事を取り寄せたり、スーパーでの買い物をリモートで行ったりしているケースが急増しています。

 便利ではあるのですが、早く状況が改善する日が来ることを祈っている今日この頃です。

青空市場(フェーラ)の果物売り場
青空市場(フェーラ)の果物売り場
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青空市場(フェーラ)の魚売り場
青空市場(フェーラ)の魚売り場
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福元 信義(ふくもと のぶよし)氏 三菱UFJ銀行ブラジル 頭取
福元 信義(ふくもと のぶよし)氏
三菱UFJ銀行ブラジル 頭取
1970年生まれ。94年三菱銀行入行(現三菱UFJ銀行)。横浜、池袋、梅田、従業員組合、企業審査部、サンパウロ、日本橋、営業第三部、メキシコ、ニューヨークを経て2018年12月から2度目のサンパウロ駐在。中南米での生活は幼少期を含めると通算18年超。
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