広範かつ強固な海外ネットワークを持つMUFG。本コラムでは、世界各地の拠点責任者・駐在員が、現地の生情報をリポートする。第24回は、曲折を経たブレグジット(英国のEU離脱)から1年半経過した英国・ロンドンで投資やビジネスのチャンスと注目される不動産開発やエネルギー戦略の動向を報告します。(D-Com編集部)

ロシア情勢にらみ脱炭素化を加速する英国 日系企業のビジネスチャンス拡大
ロンドンにあるBank駅の通勤風景
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踏みとどまった金融街・シティ

 ブレグジット(英国のEU離脱)に伴い、金融街であるシティを中心としたロンドンにおける景気の地盤沈下は避けられないとみられていました。ところが、蓋を開けてみると当地の勤務者数はほとんど減っていません。

 コロナ禍で国外への移転が難しかったことも多少影響していると思われますが、やはりそれ以上に欧州随一の規模と優秀な人材が集積するこの街から企業もそこで働く従業員も離れられなかったというのが実態かもしれません。さらに新興企業が進出する動きもあるようなので、ロンドンのにぎわいはまだしばらく続きそうです。

出所:Office for National Statisticsのデータに基づき三菱UFJ銀行が作成
出所:Office for National Statisticsのデータに基づき三菱UFJ銀行が作成
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高級タワーマンション開発が活発化

 ロンドンでは不動産開発がかなり活発化しています。高いビルに昇って周囲を見回すと、至る所でビル建設中のクレーンが立ち上がっているのが見えます。堅調なオフィスビル需要が都心部の再開発をけん引していますが、加えてこれまであまり見られなかった高級タワーマンションの開発も目立ちます。

 中心部に位置しながら過去あまり注目されていなかったエリアが、再開発を通じて企業や若者を呼び込んで新たな街へと発展しているケースも散見されます。ロンドンは伝統的に不動産価値が下がりにくいと言われており、プロの投資家も引き続き注目しています。

ロンドン・リバプールストリート前の開発の様子
ロンドン・リバプールストリート前の開発の様子
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