業界再編は必至、新電力の倒産などが顕在化するのは3月か

 現在、新電力事業に必要な「小売電気事業者」のライセンスを取得している企業は698社(2020年12月28日時点)。今回の市場高騰ダメ―ジがなかった事業者は、ほぼ皆無だろう。業界再編必至と言われるが、そのタイミングはいつなのか。

 複数の関係者が「インバランス料金の請求が来る3月に再編の動きか顕在化するのではないか」と読む。

 今後、新電力には、電力調達費用や託送料金、インバランス料金などの支払いタイミングがやってくる。相対契約で調達した電源の支払いは契約でそれぞれ定めているが、JEPXでの調達分の支払いタイミングは早い。JEPXは、あらかじめ預託金を入れておいて、約定の2日後に支払う。

 他方、託送料金(電力網の使用料金)は約1カ月後、インバランス料金は2~3カ月後に一般送配電事業者に支払う。

 電力は貯めることができない。ある瞬間に、発電した電力と消費した電力を一致させなければ停電のリスクが高まる。このため、小売電気事業者それぞれが、顧客が消費する電力量と調達する電力量を一致させることが原則だ。この同時同量の原則を満たせなかったときに支払うペナルティがインバランス料金だ。

 JEPXは12月下旬以降、玉切れの状況が続いてきた。新電力が同時同量を果たそうにも、電力市場に玉がない(「電力市場の価格高騰要因を公開データから読み解く」)。調達不足となった量に対して、インバランス料金を支払うことになるため、平常時に比べてインバランス料金の支払額は相当、大きくなることが予想される。

 新電力再編のXデーまで、あと2カ月足らず。電力自由化の行方は霧の中だ。