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 新電力72社は4月22日、一般送配電事業者が得た1300億円を超えるインバランス料金の余剰収支について、直接返還するよう求める意見書を経済産業省に提出した。そもそもインバランス料金は一般送配電事業者が儲けたり損したりするような性格のものではなく、過不足は何らかの形で還元するのが基本的な考え方だ。

 電力・ガス取引監視等委員会が4月16日に開催した「制度設計専門会合」で、今冬の電力市場の異常な高騰に伴う一般送配電事業者のインバランス収支の試算値が公表された。2020年12月と2021年1月のわずか2カ月で、10社合計で1300億1000万円~1412億3000万円のプラスとなっていたことが分かった。

 東京電力パワーグリッド(PG)で293億5000万円~391億7000万円、関西電力送配電で192億5000万円など、過去数年間と比較しても桁違いの高額な余剰収支とになるという試算結果だ。

今冬の市場高騰に伴うインバランス余剰収支は1300億円を超えた
「一般送配電事業者のインバランス収支について(累積)」(出所:電力・ガス取引監視等委員会 第59回 制度設計専門会合)

 今冬の市場高騰は12月後半から始まり、売り切れ状態が続いた。小売電気事業者各社は、いくら高値で入札しても電力を調達できない状況が続き、不足インバランスを出さざるを得ない状況に陥った。

 新電力の1月分のインバランス料金の支払額は、相対契約などで市場調達比率を引き下げていた新電力であっても月商の8割など、すさまじい金額となった(「1月のインバランス料金は500円/kWh超、新電力の資金繰りに再び打撃」)。

 4月5日の支払期限前に新電力各社は金策に奔走。3月24日には独立系新電力最大手のF-Powerが経営破綻し、会社更生法を申請するに至った(「独立系新電力最大手F-Power、市場高騰のダメージで会社更生法」)。

 今回、新電力72社が経済産業省に提出した意見書は、一般送配電事業者のインバランス余剰収支を小売電気事業者各社に直接返還すべきだと主張している。

 意見書には、大きく2つの理由が記されている。1つが、インバランス料金は儲けたり損したりするような性格のものではなく、余剰収益は何らかの形で還元すべきであること。もう1つが、予見可能性を超えた事象によって出さざるをえなかったインバランスで損失を被るのは、公正な競争とはいえないということだ。

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