老舗の独立系新電力、イーレックスと東京電力エナジーパートナーが共同出資する販売会社、エバーグリーン・マーケティング(EGM)が7月から本格的な営業を開始した。イーレックスは低圧営業をイーレックス・スパーク・マーケティングに、高圧以上をEGMに集約し、それぞれが全国展開していく。なぜ、東電EPと連携したのか。本名均・イーレックス社長に聞いた。

本名 均・イーレックス社長


――なぜ、東電EPと合弁会社を設立したのでしょうか。

本名氏 その話をする前に新電力を取り巻く経営環境を押さえておきます。1つは販売面です。

 全面自由化からほどなくして大手電力が域外進出に乗り出すようになったあたりから、小売り競争が激化していきます。大手電力による、いわゆる安値攻勢とか取り戻し営業などと呼ばれるものです。2017年から18年にかけて、その影響が本当に深刻になってきた。これには多大な問題があったと思っていますが、当面、我々としてどう対応していくかが重大な課題になっていました。

 もう1つの大きな問題が仕入れです。新電力の多くは、需要に見合う十分な量の電源を持っていません。当社も昨年の時点で自社電源はバイオマス発電2基(計7万kW)だけで、かなりの比率を日本卸電力取引所(JEPX)に頼っていました。そこに襲ってきたのが市場価格の高騰です。2017年から18年にかけての冬場、そして2018年の夏場です。いずれも瞬間的なものではなく、高値水準が長期間続きました。

――2019年3月期決算では売り上げが前期比40.2%増(658億2700万円)なのに、営業利益は2.3%減(47億200万円)でした。厳しさが数字からも見て取れます。

本名氏 このとき考えたのは、販売面では価格競争だけではダメだなということ。一般に電気以外の小売りを見たとき、価格以外の様々なことで顧客の関心や要望に応えているのが当たり前ですよね。なのに、電気は安さだけを競っていました。

 もう1つは、仕入れ値を何とか安定化させないといけないということ。急ぎ、相対取引を増やしてJEPXの比率を下げなければいけない。昨夏、はっきりそう悟りました。

 そこで、昨年秋以降、すぐに動いたわけです。複数の大手電力に出向いて、いろいろ話し合いました。電気の販売の仕方や電源の卸供給などについてです。

――その1つが東電EPだった。

本名氏 そうです。

この先は日経エネルギーNextの会員登録が必要です。日経 xTECH登録会員もログインしてお読みいただけます。

日経エネルギーNext会員(無料)または日経 xTECH登録会員(無料)は、日経エネルギーNextの記事をお読みいただけます。日経エネルギーNextに関するFAQはこちら