「新しい東北」官民連携推進協議会は、東日本大震災の被災地の産業復興に向けた地域産業の創出を目的としたコンテスト「『新しい東北』復興ビジネスコンテスト2019」について、11月12日に受賞団体を発表、11月22日に表彰式を行った。大賞には、合同会社ねっか(福島県只見町)の「田園風景を次世代に。米農家がつくる世界一和食に合う米焼酎」が選ばれた。

■大賞を受賞した合同会社ねっか(出所:「新しい東北」官民連携推進協議会)
■合同会社ねっかの蒸留設備(出所:「新しい東北」官民連携推進協議会)
■合同会社ねっかが販売する米焼酎(出所:「新しい東北」官民連携推進協議会)

 「新しい東北」復興ビジネスコンテストは、被災地における地域産業の復興や地域振興に資する事業を募集し、表彰するもので、2014年度から開催している。2019年度は、6月12日から募集を開始し、第1次審査に92件の応募があった。その中から第2次審査のプレゼンテーションに45件(うち学生アイデア部門9件)を選び、仙台市で9月18〜20日に第2次審査を行った結果、大賞1件、優秀賞4件、企業賞13件を選出した。

 大賞に選出された合同会社ねっかは、2016年7月に米農家5軒が設立した米醸造会社で、日本酒の醸造技術を活用して米焼酎を製造・販売する。同社の米焼酎は、海外でも高い評価を受けており、海外展開も行っている。また「地域を次の世代につなぐ」を理念に、地元での米作り体験授業の受け入れや、その米で作った米焼酎を成人式でプレゼントする活動なども行っている。

 今後は和食にあう品質の追求、メディア展開などの戦略的な販売計画などが検討されており、将来さらに魅力ある事業となることが期待される。同コンテストでは、地産地消、地域貢献、将来への継承といった理念に裏付けされたストーリー性が高く評価された。

 優秀賞は、一般社団法人歓迎プロデュース(宮城県気仙沼市)「漁師さん達への思いやりビジネスによる地域振興」、やまがたさくらんぼファーム(山形県天童市)「もったいないを6次産業化と観光農業で解決!収益力カイゼン事業」、和田晃司(福島県須賀川市)「ICTを活用した地域防災アプリケーションシステム『S.A.F.E』」、学生アイデア部門の西島優輝(宮城県仙台市)「東北と台湾を野球で繋げる東北遠征旅行プロジェクト」の4件。

 「新しい東北」官民連携推進協議会は、東日本大震災の復興に携わる被災地内外の企業や団体が、情報の共有や交換を進めるネットワークを整備して、さまざまな連携の推進につなげていくことを目的に、復興庁が2013年12月に設立した。2019年10月8日時点で1315の企業・団体が参画する。

──記事冒頭の写真:福島の水田から、新たな地域産業が創出されている(イメージ) original image: tk2001 / stock.adobe.com