ハローワークの求人番号から手間いらずで求人サイトを作成

 主力サービスは、採用サイトを素早く作成できる「SHIRAHA-シラハ-」。2019年10月にリリースしたクラウド経由でサービスを提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)で、業種や採用したい人物像などの必要項目を入力すると完成イメージを提案してくれる。AI(人工知能)のアルゴリズムが求人情報を自動で判断し、ノーコードで採用サイトが出来上がる仕組み。自動化にこだわったのは、地方の企業ではGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)によるモジュールの組み合わせすら難しい現実があることを知っていたからだ。

 「地元でたくさんのホームページを作る中で、目的のほとんどが求職者に対する訴求であることがわかった。だがスクラッチでゼロから組み上げると数十万円〜数百万円かかってしまい、中小企業にとっては重荷になる。少しでもコストを下げるために求人メニューをテンプレート化して選んでもらうようにしたらとても好評で、それがSHIRAHAのアイデアに発展した。同じ課題は大分のみならず、全国の中小企業が抱えているはず。それまでの経験から、簡単に採用サイトが作れるなら需要があるとの自信があった」(森氏)

SHIRAHAで作成した採用サイトのイメージ(提供:HAB&Co.)
SHIRAHAで作成した採用サイトのイメージ(提供:HAB&Co.)
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 2020年7月にはハローワーク(公共職業安定所)のAPIと連携した「SHIRAHA WORK -シラハワーク-」も提供。ハローワークに提供した自社の求人番号を入力するだけで提出済みの求人情報を取得し、さらに手軽にサイト構築が可能になった。

 「『ハローワークに出しているのに全然人が来ないんだよね』という声を何度も聞いた。仮にハローワークで企業を知っても、今の人たちは必ずスマートフォンやパソコンでより詳細な情報を検索する。でもネットの情報がなければ見つけようがない。ハローワークの情報を活用すれば入力の手間も省け、採用サイトもすぐに出来上がる。ハローワークAPIの連携は全国でも珍しい試みだと思うが、この新サービス提供を機に利用者がぐんと増えた」(森氏)

 SHIRAHA、SHIRAHA WORKともに応募者管理、インサイト分析、コンテンツ管理などの管理コンソール、検索エンジンとの連携、AIによる求人票作成補助などの機能を搭載。ただでさえ人手が足りない中小企業におけるバックオフィス業務の負荷軽減にも貢献する。初期費用は無料で、機能や掲載求人上限数などの違いにより、使用料が月額0円、9,800円、24,800円と3つのプランを用意。2021年3月時点で、導入数は400社を突破した。

 2021年1月には「混雑ナビ」をローンチした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で密な状態が敬遠されるニーズを受けて開発した混雑ナビは、施設や店舗の現場スタッフがスマートフォンやパソコンなど手元のデバイスで混雑状況を発信し、ユーザーはWebブラウザ上で確認できるものだ。「これまではSNSで発信していたが、それも手間がかかる。混雑ナビは混雑状況を知らせることに特化し、ワンタッチで更新できるのがポイント。現場で働く人たちの負担にならず、少しでも売り上げに貢献できるシステムで他社との差別化を図った」(森氏)。

混雑ナビの利用イメージ(提供:HAB&Co.)
混雑ナビの利用イメージ(提供:HAB&Co.)
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