そもそもなんで鶴田町にハゲが集まるように!?

そもそもなぜ鶴田町でこんな会が開かれるようになったのか。

あらためて、ツル多はげます会の幹事長、もとい、吸盤綱引きグランドチャンピオン成田さんに聞きました。

成田さん「そもそもこの会は32年前に初代会長の竹浪正造さんと私、それともうひとりの3人で始めたんですよ。最初はただの飲み会だったんですが、それじゃ退屈なのでいろんなゲームを考え始めたんです」

「最初はただの飲み会だったんですか。どうりで宴会芸の要素が強いんですね。でも、それが、どうしてここまで大きくなったんですか?」

成田さん「竹浪さんがツル多はげます会の活動を新聞などに投稿するのが好きだったんです。いろんなところで宣伝しているうちに、テレビの取材も来るようになって、だんだん知られるようになっていきました。今では全国に会員がいて、会員数も80名を超えました」

「なるほど。メディアに露出していくうちに活動が広がったんですね」

成田さん「竹浪さんはアイデアマンで、吸盤綱引きも彼が考えたんです。どこでもできて、誰でも参加しやすい」

なるほど。たしかに吸盤と紐さえ持っていけばどこでもできるし、見た目からして面白そうだから話題性も抜群だ。

「吸盤綱引きの紐に『ツル多はげます会』という札が下がってますよね。メディアにわかりやすいように」

成田さん「メディアに出ると宣伝にもなるし、それだけじゃなくて、メンバーもやっぱりうれしいんですよね。それがここまで続いた秘訣なんじゃないかな」

「それにしても、ハゲをネタに集まろうというのは、随分と思考のタガが外れていますよね」

成田さん「昔は私も薄毛を気にしてたんです。性格もちょっと暗かった。だから、この会でも、最初の方は恥ずかしいと思う気持ちがあったんです」

「あ、そうなんですか。ハゲの方って明るいイメージがありました」

成田さん「いやいや、歳をとってからも気にしてたんです。でも、竹浪さんたちを見ていると、自分はくだらないことを気にしているなぁと思い始めたんですよ。で、思い切って飛び込んでみた」

「やってみたら吹っ切れたんですか?」

成田さん「そう。隠すと余計に気になるでしょう。オープンにしちゃうとなにも気にならなくなる。それに自分たちが楽しんでやっていると、周りの人たちが気になって寄ってくるんですよ。そうやって活動が広がっていったんです。協賛社も30社になりました」

「これから、この会はどうなっていくんでしょうか」

成田さん「将来的には会をもっと世界に広げて、HAGEを世界の共通語にしたいですね。日本と青森県をハゲの聖地にしたい。ハゲにちなむ競技を盛り込んだ『ハゲリンピック』もいつか開催したいです」

ただハゲが集まって宴会をしているだけかと冷やかし半分に来てみたが、ツル多はげます会には、メディア映えや人を巻き込む工夫がたくさんあった。何より自分をさらけ出して明るく笑う精神が素敵だ。

世界をめざすツル多はげます会を、今後も応援していきたい。そして来年こそは吸盤綱引きでチャンピオンをめざしたい。

著者 林 竜太郎(PANTS)
「思い込みを、脱いじゃおう。」をテーマに、これまでの常識やあたりまえをちょっと疑って新しい視点に気づけるモノづくりや企画を考えるクリエイティブチーム「PANTS」。炎上シミュレーションゲーム「大炎笑」・亡くなった人について語るためのゲーム「ないはずの記憶」・新婚カップルのための「一生やるゲーム」など。
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