こんにちは。PANTSの滝口です。ふだんは企画を考えたり、ボードゲームをつくったりしています。街おこしに関しては素人です。
この連載企画は、街おこしはもっとその街独自のやり方でやるべき! でも、そのためには思考のタガを外して思い切ったアイディアが必要なはず! どうしたらそれができるのか、そのコツを、実際に思考のタガを外した街おこしをしている人に聞いてみよう! というもの。前回は、見るからにタガが外れた卑弥呼フェスの取材編をお送りしました。
後編はいよいよ、どうしてこのタガが外れたイベントが成立したのか、主催した徳島商工会議所青年部の大会委員長・山本高弘さんと広報担当の中井翔一さんに話を聞いていきます。

(前編はこちら

なぜこのイベントをやったのか?

左が大会委員長・山本高弘さん。古代服は着替えたけど髪はそのまま!
右は広報担当の中井翔一さん。根が真面目!

筆者も「角髪(みずら)」をつけてみました。

滝口「改めまして、今日はタガが外れた街おこしをやっている方に話を聞きたいと、徳島までやってきました。よろしくお願いします」

山本さん「…タガ?」

中井さん「…タガ?」

滝口「はい。いいですよね、卑弥呼フェス。タガが外れまくっていて」

山本さん「外れてますかね…」

中井さん「…」

滝口「まぁ、その話は置いておいて、そもそも、なんでこんなイベントをやろうとしたんですか?」

山本さん「徳島の人はよく『徳島には何もない』と言うんです。自分たちには誇るものが何もない、と。自虐的な県民性なんですかね」

滝口「聞いたことあります」

山本さん「でも、それじゃダメなんです。そんなことを言ってるから、若い人が出て行っちゃう。徳島にだっていいところはあるんだよ、ということを伝えたかったんです」

滝口「それがどうして古代をテーマにしたイベントになったんでしょう?」

山本さん「私がもともと古代好きだったんですよ。で、今年、元号が変わったじゃないですか。昔から、元号が変わるときには、徳島から天皇家に麁服(あらたえ)という麻の織物が調進(※献上の意味)されるんですね」

滝口「知りませんでした」

山本さん「気になって調べてみたら、そのきっかけは古代にまでさかのぼる。阿波には古代からの歴史があるんです!」

滝口「山本さんが古代好きだったのがスタートだったんですね(それでフェスまでつくっちゃうなんて…やっぱりタガが外れてる!)。 でも、なんで卑弥呼フェスになったんですか?」

山本さん「いろんなアイディアはあったんです。古事記フェス・邪馬台国フェス・大和国フォーラムとか。その中で卑弥呼フェスがいちばんわかりやすかったので」

邪馬台国・阿波説を信じているのか?

滝口「でも、本当に邪馬台国が阿波にあったと信じているんですか? そもそも、卑弥呼って実在したかどうかも怪しいじゃないですか」

山本さん「ぼくは信じてるんですよ。いろんな郷土史家の方々の話を聞いてもそう思える。そもそも魏志倭人伝には邪馬台国の人口は約7万人と書いてあるんですが…(略)」

滝口「…あ、あ、もう結構です。ありがとうございます(むずかしい…)」

山本さん「まぁ、とにかく、徳島の若い人たちに邪馬台国・阿波説を知ってもらいたかったんです」

滝口「でも、そのわりに大阪・堺市のはにわぷりんとか、別の地域でつくられた古墳グッズとか、徳島のものじゃないものがたくさんありましたよね。普通だったら、徳島のものだけでやりきるんじゃないですか?」

山本さん「そこはあんまり考えませんでした。みんなに知ってもらえればいいので、徳島のものに限らず、いろんなものを集めてみました」

滝口「やっぱり、タガ外れてますよね」