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人間の脳に迫るコンピューター(下)

2014/01/24

Agam Shah IDG News Service

 科学者たちは何十年も前から、人間の脳と同じような知性を持つロボットの開発を夢見てきた。コンピューティングの究極とも言える目標だ。そして、2013年はこの分野でさまざまな成果が見られた。現在、学習能力や知性的な判断能力を持つインテリジェントなコンピューターの開発を目指して、多種多様な取り組みが進められている。

前回から続く)

Neuromorphic chip from DARPA

 米Qualcommは既に、Zerothを搭載したロボットのデモを行っている。自らナビゲーションの判断を行うことのできるロボットだ。事業構築担当ディレクターを務めるSameer Kumar氏によると、同社はZerothの機能強化を目指しており、その可能性について研究を進めているという。

 SynapseプロジェクトとQualcommのチップはデジタルな電子ニューロンを基盤としている。これに対し、欧州で研究が進められているニューロ・システムはアナログ回路を基盤としており、より実際の脳に近い。このシステムは、Human Brain Projectの一環として、ドイツのハイデルベルク大学を拠点として開発が進められている。Human Brain Projectは、脳内部の働きを理解する目的でEUの支援により進められているプロジェクトで、その予算は10年間で16億ドルに及ぶ。

 同大学は、1枚のシリコンウエハーに20万個のニューロンと5000万個のシナプスを搭載したニューロ・コンピューティング・システムの稼働に既に成功している。このプロジェクトを率いているMeier教授によると、今後2年間のうちに、ウエハー20枚で計400万個のアナログ・ニューロンを持つシステムの実現を目指すという。

 チップは高度な並列処理に対応した設計で、構成可能な電子ニューロンを持つ。目標は、ニューロンとシナプスの間の依存関係、同期、通信を理解し、それをコンピューティングに取り入れることだ。

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