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「Office for iPad」の登場で企業向けモバイル関連市場が激変か(後)

2014/05/15

Tom Kaneshige CIO

 米Microsoftは2014年3月、オフィススイート「Office for iPad」をついにリリースした。広く普及しているOfficeにiPad版が登場したことはさまざまな意味を持つ。1つは、iPadはもっぱら消費活動に利用するコンシューマー向けデバイスだという世間の思い込みを打ち破るということだ。もう1つは、企業でiPadが一躍脚光を浴びることだ。

前回から続く)

 次に影響を受けそうなのは、DropboxやBoxなど、人気のサードパーティー製クラウドストレージアプリだ。Office for iPadの文書を保存できるのは、MicrosoftのOneDriveだけである。Dropboxなどのストレージサービスとの連携には対応していない。また、iWorkなどのオフィス系アプリと文書を共有することも不可能だ。

 サードパーティーのオフィス系アプリやストレージサービスは、Office for iPadの影響を真正面から受ける立場にある。これに対し、少し異なる形であおりを受けそうなのがMDMソリューションのベンダーだ。MDMソリューションとは、企業のモバイルデバイス、アプリ、データの管理と保護を行い、BYODを実現する製品だ。企業向け市場の中でも特に急速に拡大している分野である。

 MDMソリューションの機能としては、カット&ペーストの防止、データのリモート消去、文書を開くことのできる認定アプリの制御、アプリ単位のVPNのトンネリングと管理などがある。

 Office for iPadをEnterprise Mobility Suiteと結び付けることで、MicrosoftはMDMに関して有利な立場を獲得した。

 「iPad向けアプリで一躍上位に踊り出たOffice for iPadに関して、企業が抱える大きな問題の1つは、(サードパーティーの)MDMベンダーが保護する形のバージョンがないことだ。BYODのエコシステムがどのように変化していくのか、これからの展開は興味深い」とCohen氏は話す。

 Cohen氏によると、現時点ではOffice for iPadの管理にはEnterprise Mobility Suiteが必要となる。Enterprise Mobility Suiteは、既存の3つのソフトウエアを低価格でパッケージ化したものである。ID管理機能を提供する「Azure Active Directory」、モバイルデバイス(Android、iOS、Windows)とパソコンの管理機能を提供する「Windows Intune」、データ保護機能を提供する「Azure Rights Management」という3つだ。

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