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ソーシャルメディアとプライバシーの複雑な連鎖(上)

2014/06/09

Matt Kapko CIO

オプトアウトを巡る混沌

 現在の世界で完全にプライバシーを守って生きていくためには、辛抱強さ、調査力、巧妙さが等しく必要となる。調査報道を手がけるジャーナリスト、Julia Angwin氏の例で見てみよう。同氏は最近、自らの個人情報を取り戻していかなる他者とも共有しない、ということを目標に掲げた。

 Angwin氏の経験は、米CBSテレビのドキュメンタリー番組「60 Minutes」でも先日取り上げられた。同氏は1カ月をかけて、自らの個人情報を保持している200社以上のデータブローカーを見つけ出し、オプトアウトを依頼した。その際、オプトアウトの手続きを進めるために、さらなる個人情報の提示を求める業者も少なくなかった。「自分の情報を取り戻すためにこの情報を渡すというのは、まるで賄賂のように思えた」と同氏はCBSに話している。

 米Epsilonなどの大手データ収集会社からは、情報の消去には数カ月かかると伝えられた。また、その情報が既に他のデータブローカーにも渡っている場合、そちらの消去の手続きは本人が先方に直接連絡する必要があると言われた。

 個人情報を取り戻そうと奮闘する中で、同氏はさまざまな試練と障壁に直面した。それを考えると、同氏が最近取り入れた新たな戦略は何ら不思議ではない。現在同氏は、データブローカーの目をくらませて自らの家庭の痕跡をつかませないために、完全に偽のデータを伝えたり、使い捨て可能な個人情報を使うようにしているという。現在、同氏のクレジットカードや数々のネットショッピングのアカウントは、いずれも偽の個人情報による登録だ。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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