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当たり前の存在には程遠い?家庭用ロボットの現在地 (上)

2014/06/16

Tim Hornyak IDG News Service

 来たるべきロボット社会の徴候を探ってみると、そうした未来は驚くほど迫っているとも言えるし、到来間近という状態が永遠に続いているとも言える。2014年5月、自律型の殺人ロボット兵器の是非が国連の会合で話し合われたのを機に、軍事用ロボットを巡る議論が熱を帯びた。

日立製作所の「Emiew 2」
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 防衛費との兼ね合いから、軍事用ロボットは急激な進展を見せている。一方で、家庭用ロボットは、当たり前の存在には程遠い状況が依然続いている。世界初の産業用ロボット「Unimate」が米General Motors(GM)の工場で稼働を始めたのは半世紀以上も前のことだが、商用ロボットの大半は、いまだに工場で働いている。

 一般家庭で現在見られるロボットは、世界で約1000万台を売り上げた米iRobotのロボット掃除機「Roomba(ルンバ)」のように、塵やほこりを吸い込むといった1つの作業しかこなせないものが普通だ。

 チェスの対戦や車の塗装など、特定の作業に絞れば、コンピューターやロボットが人間を上回ることもできる。しかし、幅広い知識という面で、人間の知能は依然として非常に大きなアドバンテージだ。このことは、ロボットによる反乱を恐れている人にとっては喜ばしいが、「C-3PO」のような、SF映画に出てくる完璧なヒューマノイド(人間型)ロボットを待ち焦がれている人にとっては残念なことだ。

 なじみのない部屋の中を予備知識なしで進んでいくといった、人間が現実世界で簡単にこなしている動作も、多くのロボットには依然として非常に難しい。だが研究者たちは、こうした分野で少しずつ前進を続けている。最近では、米Googleをはじめとする大手テクノロジー企業による企業買収や資金投入も追い風だ。

 日立製作所は2014年5月20日、小型ヒューマノイドロボット「EMIEW2」の対話技術を強化したことを発表した。人間との間で面白みのある気楽な会話を交わしたり、周囲の状況に応じた認知度を高めたりすることを可能にする技術だ。EMIEW2は、身長が約80cm、体重が14kgで、鮮やかな赤色のボディを持ち、両脚の下の車輪で高速に移動できる。EMIEWは、オフィス環境で人々へのサービスやサポートを行うことを目指したロボットで、初代機は2005年に誕生した。

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