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当たり前の存在には程遠い?家庭用ロボットの現在地 (上)

2014/06/16

Tim Hornyak IDG News Service

 「EMIEWの技術によって、将来は人間とロボットが共生できるようになる可能性がある」(日立製作所の日立研究所)。「レーザーセンサーを利用して、混み合ったオフィスでも人間の位置をリアルタイムで検出し、衝突を回避できるように進路をプランニングしている」(同)。

 EMIEW2は、人間の早足と同程度の時速6kmで移動できる。ロボットの周囲を歩き回っている人の位置をレーザーセンサーで認識し、そのデータに基づいて人間の予測進路をプロットする。これを生かして衝突を回避する仕組みだ。特に、死角から急に人が飛び出てくる可能性も想定して回避行動を取るようになっている。

 日立は、現時点ではEMIEW2を商品化する予定はないが、美術館や展示会場などで自動館内ツアーを行うマシン向けにその技術を利用できる可能性があると考えている。

Aldebaran Roboticsの「NAO」
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 日常的な環境での利用を念頭に置いたヒューマノイドロボットとしては、フランスAldebaran Roboticsの「NAO」もある。「家庭での気の合う相棒」と銘打ったロボットだ。身長はわずか58cmで、おもちゃ風の愛らしい外観に、ソナー距離計などの高度なセンサーや顔認識アルゴリズムを備えている。

 NAOは19の言語で会話でき、歌やダンスもできる。既に研究施設や大学では、自閉症の子供たちの社交スキルを高める目的でも利用されている。NAOは比較的シンプルで予測がつきやすいため、自閉症の子にとっては、人間を相手にするよりも接しやすい場合がある。

 NAOは、世界数十カ国の学校や大学で、既に数千台が利用されている。また、ロボット競技大会「RoboCup」では、サッカーの標準プラットフォーム・リーグでNAOが採用されている。だが、いくつかの要因が壁となって、NAOはコンシューマー市場で必携のガジェットという存在には至っていない。1つは値段だ。高度なヒューマノイドロボットとしては目を見張る低価格ではあるが、それでも約1万ドルする。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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