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Chrysler 200Cの車線維持支援機能、期待に沿わず
2014/07/10
筆者は今、米Chryslerのセダン「2015 Chrysler 200C」を試している。この車には、「LaneSense」という車線維持支援機能がある。「Acura RLX」をはじめとする他社の高級車が搭載しているのと同様の機能だ。

だが残念なことに、この車の車線維持支援機能は、期待どおりの動作ではなかった。
車線維持支援機能とは、車に搭載したカメラが道路上のラインを認識し、車を車線の中央に戻すようにステアリングを調整する機能だ。カメラなら集中力が途切れることはないので、本来ならば、居眠り運転や脇見運転をしそうになったドライバーをコンピューター制御で支援する見張り役となるはずだ。
だが、Chrysler 200Cの車線維持支援機能は、ステアリングの調整という程度のものではなかった。車線維持の実装方法という面では、映画「ベン・ハー」で車輪に鋭利な部品を取り付けた4頭立て馬車以来の、実に最悪な実装だ。筆者が実際に運転したところ、200Cはゆっくりと車線に戻る方向へわずかに向きを変えた――かと思いきや、向きの変化はそのまま大きくなっていった。横にふらつくかのような走りだ。
ダッシュボードのタッチパネルには、この機能を調整するはずの設定がある。LaneSenseの感度を「低」「中」「高」から選択できる設定だ。そこで3つすべてを試してみたが、何も変わらなかった。どの設定にしても、方向調整はあまりに突然だ。ハンドルから一瞬手を離すと、急に向きが変わる。まるで、コンピューター制御の飲酒運転のようだ。