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SAP、「Rise with SAP」でERPのクラウド移行を推進
2021/02/04
英国とアイルランドのSAPユーザー会UKISUGのPaul Cooper会長は、RISE with SAPについて、既にビジネストランスフォーメーションを進行中の企業や、ECCからS/4HANAへの移行を先延ばしにしてきた企業にとっては、魅力があるかもしれないと話す。
「状況は各社で異なる。企業によっては、RISE with SAPは魅力的なサービスとなり得るだろうが、最終的には、収支などの面についてもっと詳しい情報がないと、各社は的確な判断を下すことができない」
CEOのKlein氏は、RISE with SAPについて、SAPが一元的にサービスを提供し、問題が生じた時の窓口もSAPに一本化されていると説明する。だが実際には、このサービスは、ソフトウエアパートナー、コンサルティング企業、システムインテグレーターなど、SAPの一連のパートナー企業にも大きく依存している。今回の発表には、米Accenture、米Deloitte、米DXC、英EYといった大手各社や、HCL Technologies、Infosys、Tata Consultancy Services、Tech Mahindra、Wiproなどのインド企業各社が、パートナーとしてコメントを寄せている。
フランスのITサービス大手Atosも、1万3500人に上るSAPプロフェッショナルのチームを投入して、RISE with SAPを利用する企業の支援にあたる。また、同社自身のSAPシステムも、プライベートクラウド版のS/4HANAに移行する計画だが、同社自身がRISE with SAPを契約するかどうかは表明していない。
いずれにせよ、ユーザー企業の最高情報責任者(CIO)としては、RISE with SAPの仕組みや内容、料金についての情報がもっと得られないことには、契約の判断を下すことはできない。
DSAGのテクノロジーディレクター、Steffen Pietsch氏は言う。「現時点では、RISE with SAPのモデルが導入に値するかどうかを評価できるほどの情報が得られていない」。
(了)