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iPadOSでAppleのビジョンは変わったのか(前)

2019/07/16

Michael Simon Macworld

 使い方が間違っていたのだろうか。「iPadOS 13」のパブリックベータ版を「iPad Air 2」にようやくインストールしてみたのだが、期待していたような画期的なタブレット体験は得られなかった。筆者としては、iPadの新たな可能性に開眼することもなければ、メインのコンピューターとして使えそうな感触もなかった。率直に言って、前日に「iOS 12」で動いていたiPadと比べて、良い方にも悪い方にも変わっていないように感じた。

Credit: Apple

 そもそも、米Appleはなぜ名前を変える必要があると思ったのか、筆者にはよく分からない。恐らくは、主にマーケティング上の理由だろう(実際、iPadOS 13にした後で設定画面を見ても、「iOS 13」は最新だという表示になっていた)。通常、名前が変わるというのは、大幅な変更が加わることを示唆しているはずだ。しかし、現状のiPadOSはそうではない。確かに、ホーム画面のアイコンは増えたし、新しいウィジェットのパネルを引っ張り出して「今日」の表示を追加したりできるが、全体としてiPadOS 13は、革新的というよりは、ユーザーの声に迎合しただけのように思える。

 基本的に、今回Appleが取り入れたのは、ユーザーが望んでいるだろうと同社が考えた機能や要素だ。高まる要求に屈してiPadの模様替えを図り、巨大なスマホという印象を薄めて、タッチ画面のMacのような存在に変えようとしたが、結局どちらにも成功していない。むしろ、iPadOSは、これまでの問題を何ら解決しないままに、新たな複雑さが加わっている。要するにAppleは、最も楽な道を選んだのであり、iPadで動くiOSに新しいアイデンティティを与えるのではなく、新しい名前を与えたのだ。

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