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iPadOSでAppleのビジョンは変わったのか(後)

2019/07/18

Michael Simon Macworld

 使い方が間違っていたのだろうか。「iPadOS 13」のパブリックベータ版を「iPad Air 2」にようやくインストールしてみたのだが、期待していたような画期的なタブレット体験は得られなかった。筆者としては、iPadの新たな可能性に開眼することもなければ、メインのコンピューターとして使えそうな感触もなかった。率直に言って、前日に「iOS 12」で動いていたiPadと比べて、良い方にも悪い方にも変わっていないように感じた。

前回から続く)

ハードウエアに合ったソフトウエアの変更

Credit: Michael Simon/IDG

 AppleがiPhone Xを投入する時に加えた変更は、ホームボタンのない新しいデザインのハードウエアに変えたことだけではない。新しいジェスチャー、スマートなナビゲーション方法、次世代の生体認証であるFace IDを取り入れた。これらはいずれも、「iOS 11」で実現された。また、Slide OverとSplit Viewに特別な強化が加わったのも、同じくiOS 11だった。初めて、iPhoneとiPadが別々のカテゴリーに明確に分かれつつあるように思えた。

 iPadOSに関しては、同じような感覚がない。フローティングキーボードや、Apple Pencilのツールパレットといった機能は、iOS 12に比べて正当な進化を遂げているが、主要な機能はいずれも、iPadの形状や寸法を念頭に置いた設計ではないように思える。ナビゲーションのほとんどは、いまだにiPhone Xからの流用で、大きめの画面では必ずしも直感的ではない。また、マルチタスクへの対応は相変わらず開発者のサポート次第で当たり外れがある。そして、新しいホーム画面は窮屈で、洗練されていないように感じられる。

 一方で、Appleが新たに加えたテキスト編集の方法は秀逸だ。筆者としては、従来の方法でも特に問題は感じていなかったが、シンプルで直感的なタップとジェスチャーを使った、これまで以上の方法をAppleは提示した。瞬時に理解できるし、従来の方法との違いにもすぐに慣れる。そして、iPadの持ち方や操作の仕方を間違いなく考慮に入れている。iPadOSの機能の中でも最も直感的なのは間違いない。そして、他の機能はやはり物足りないと強く感じる。

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