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2つの手法の長所を取り入れたリーンシックスシグマとは(後)

2019/07/25

Sarah K. White CIO

リーンとシックスシグマの統合

 リーンとシックスシグマの統合は、どちらかを既に導入済みの企業であれば、さほど難しくはない。そして、恐らく大半の企業は、たとえリーンと呼んでいないとしても、何らかの形でリーンの発想を日々の実務に取り入れている可能性が高い。リーンはもともと、製造業で生まれた考え方で、欠陥やムダを減らして製造プロセスを改善するためのビジネス手法として使われた。またシックスシグマも、大規模な組織のプロセスを円滑化するための経営手法が出発点となっている。

 米国品質協会(ASQ:American Society for Quality)の説明によれば、リーンの考え方から始めることで導入に成功している例は多く、職場の効率と成果を可能な限り高め、ムダを減らし、バリューストリームマップを使って理解とスループットを向上する。それでもプロセスに関する問題が残っている場合には、よりテクニカルなシックスシグマの統計的手法で対応できるとしている。

 全体としては、両方の手法の最良の部分を活用して、バランスの取れたITプロセス改善戦略を確立するという考え方になる。単独ではどちらの手法にも弱点はあるが、両者を組み合わせれば、足りない部分を補いやすくなる。米BPM Instituteの説明では、シックスシグマは、欠陥をなくす一方で、プロセスフローの最適化の問題には対処しない。またリーンの手法は、真に「リーン」となるために必要なプロセスの能力を達成するうえでたびたび求められる高度な統計的手法に欠けている。

 リーンとシックスシグマを組み合わせて導入すれば、組織の戦略は必ず変わる。ASQの説明によると、リーンでは、カイゼンなどのあまりテクニカルではない手法や、職場の編成、視覚的制御などを使用するのに対し、シックスシグマでは、統計的なデータ分析、実験計画法、仮説検定などの手法を使う。主にリーンの手法に従うことで成果が出る企業もあるが、シックスシグマの詳細な分析手法まで発展していくことが必要となる企業もある。

リーンシックスシグマの資格とトレーニング

 リーンシックスシグマの習得や認定にはいくつかの選択肢がある。大企業であれば、社内でリーンシックスシグマのベルトの認定制度を社員向けに実施している場合もある。パデュー大学、アリゾナ州立大学、ヴィラノーバ大学のように、オンライン認定講座を実施しているところもある。また、International Association of Six Sigma Certification(IASSC)では、第三者機関として各ベルトの認定試験を実施しており、試験の準備に役立つ無料の学習ガイドも提供している。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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