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セキュアな選挙は実現できるか?大統領選候補者らの対策案を評価(中)

2019/07/31

J.M. Porup CSO

 米国の電子投票インフラは、滑稽なほど安全性に欠ける。だが、セキュリティ専門家たちは、問題の解決策を知っている。足りないのは、解決に向けた政治的意志だけだ。この問題に関しては、解決を目指して連邦議会に提出された法案がいくつもある。また、大統領選の候補者からも、複数の提案が出ている。その中に、米国の選挙のセキュリティを本当に確保できる案はあるのだろうか。今回CSOでは、いくつかの案を分析し、評価を下した。

前回から続く)

現在の主な案を評価

 ここからは、米国の選挙のセキュリティを確保する方法として現在出されている主な案について、我々の評価と考察を紹介する。真剣な検討に値する案もあれば、そのまま葬り去った方がよさそうな案もある。

Protecting American Votes and Elections Act of 2019:評価A+

 現在、連邦議会で取り上げられている中でも最良の案は、議会きってのテクノロジー通であるRon Wyden上院議員(民主党、オレゴン州)らが提出した法案「Protecting American Votes and Elections Act of 2019」(PAVE Act)だ。この法案は、すべての連邦選挙に関して、投票用紙の使用やリスク限定監査の実施を義務づける内容となっている。

 また、各州に対し、セキュアな光学式スキャン装置の購入費用として5億ドルを、障害のある投票者や英語が堪能でない投票者が使うためのマーキング装置の購入費用として2億5000万ドルを、それぞれ支援するとしている。

 法案では、投票用装置はインターネットに一切接続してはならないと定めている。また、投票用装置、有権者登録データベース、電子版の選挙人名簿、開票速報のWebサイトなど、選挙のインフラ一式に関して、サイバーセキュリティ上の最低限の基準を定める権限を米国土安全保障省に与えるとしている。

 Wyden議員は次のようにコメントしている。「PAVE Actでは、ハッカーにとって格好の標的となる危険な投票装置を使うのをやめて、安全で信頼できる手書きのマーク式投票用紙を代わりに使う。各州は、選挙システムの防御に必要な資金を得る。国土安全保障省は、すべての連邦選挙に適用する強固なセキュリティ基準を定める権限を得る」

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