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プロセス改善を適切に遂行するには(前)

2019/09/18

Sarah K. White CIO

 だが、目指すゴールは同じでも、それぞれの方法論が満たすニーズには違いがある。例えば、リーンの発想によるプロセス改善の手法に主眼を置くフレームワークもあれば、プロセス改善に向けて企業文化を変革することに主眼を置く方法論や、プロセスのワークフローを視覚化するための方法論もある。

  • カイゼン:継続的な変化による向上を推進していく活動で、リーンやアジャイルの手法に重きを置いている。日々の業務や企業文化に少しずつ変化を加えていくことによって、品質、生産性、効率性を高めていくことを主眼とし、誤りやミスの処罰ではなく再発防止に取り組むような環境を育んでいく。
  • 5S:整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5つを表し、カイゼンやリーンにも取り入れられている。プロセス改善の一貫性を高め、標準化にもつながる。
  • PDCA:Plan、Do、Check、Actのサイクルを表す。カイゼンにも取り入れられており、問題を見極めて改良を加えるプロセスを効率化しやすくなる。まず問題を特定して計画を立て(Plan)、解決策を遂行し(Do)、結果をデータで確認し(Check)、成果を適宜反映する(Act)。
  • シックスシグマ:プロセス改善の手法の1つとしてよく知られている。プロジェクトに従事するメンバーの役割は、グリーンベルトやブラックベルトなど、空手の帯の色にならった表現となっている。プロジェクトの流れには、定義(Define)、測定(Measure)、分析(Analyze)、改善(Improve)、定着(Control)の「DMAIC」と、定義(Define)、測定(Measure)、分析(Analyze)、設計(Design)、検証(Verify)の「DMADV」の2種類がある。
  • フィッシュボーン分析:こちらもシックスシグマと関係が深い手法で、特性要因図を使う。問題を明確化して、障壁となっている要素を洗い出し、プロセスが機能していない原因を特定することにより、問題の根本的な解消を目指す。
  • SIPOC:シックスシグマの手法の1つに属する図式化のフォーマットである。DMAICやDMADVの測定のフェーズでSIPOC分析を行う。プロセス改善プロジェクトの定義と確立や、開始前の要件の特定で助けとなる。
  • VSM(バリューストリームマップ):顧客の観点を踏まえて業務プロセスの流れを視覚的に表現する際に助けとなり、プロダクト、プロセス、サービスの価値の明確化に役立つ。他の手法と同様に、ムダや重複をできる限り排除することに主眼を置く。
  • TQM(総合的品質管理):顧客満足度を通じた長期的成功の追求に照準を合わせ、全社規模の継続的なプロセス改善を促す。社員がミスを恐れずに共通の目標を目指していく文化を育み、社員を支える。
  • かんばん:リーンプロセス改善を取り入れて促す手法の1つである。プロセスのワークフローを視覚化し、業務部門、幹部、社員の間で、プロセス改善に対する認識を共通化できる。
  • プロセスマップ:ワークフローを視覚化してプロセス改善の計画を練る際に役立つ。フロー図を作成することで、プロセスのワークフロー全体に関する重要な情報が明らかになる。
翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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