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米国のH-1Bビザ制度、IT企業に影響する主な変化(上)

2019/10/07

Sharon Florentine CIO

 だが、2019年4月1日からは、学士・修士・博士の全申請者を対象として6万5000の枠をまず抽選し、そこで外れた修士・博士を対象として2万の枠を抽選するという順番に変わった。発給するH-1Bビザの総数は変わらないが、より高い学位を持つ申請者へのビザ発給を増やすことを狙いとしている。米市民権・移民局(USCIS)は、修士・博士号取得者に対するビザ発給が16%増えることを見込んでいる。

 「つまりは、高い学位を持つ申請者が優遇され、選ばれる可能性が高まる。そうした人材の割合を高めたい企業には朗報だが、例えばInfoSysやCognizantのように、主に学士号取得者を採用する大手IT企業にとっては、あまりよい話ではない」とBurke氏は言う。

申請プロセスを円滑化

 H-1Bビザの申請プロセスにも変更が加わることになった。実施は2020年4月からだ。最初の申請が電子登録システムで行えるようになり、その段階で揃えなければならない情報が従来より少なくなる。企業にとっては、申請にかかる時間と労力を抑えられる。詳細な情報は、抽選で当選が決まった後であらためて提出する。

 Burke氏は言う。「これまでは、ビザ発給を申請する企業は、取得希望者の一人ひとりについて、綿密で長ったらしい申請書を隅々まで記入する作業を毎回行っていた。昨年は、8万5000件の発給に対し、20万件の申請があった。つまり、11万5000件は何の処理もされずに終わった。当選の可能性が半分もないのに、申請に伴う事務作業が非常に多かった。当社の取引先企業からも、必要最小限の情報のみで申請できるようになればずっと楽だという声が上がっていた」

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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