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クラウド選び、10のこだわりポイント(前)

2019/12/03

Michael Simon Macworld

 クラウド事業者のビジネスは、当初からコモディティ化していた。仮想CPUの割り当てやメモリ容量など、細かく見れば違いもあるが、一見同じようなマシンを無尽蔵のように使えるという点は、どのクラウドも同じだった。同じディストリビューションが動き、コマンドラインの反応も変わらない。指示ひとつでマシンを簡単に増やせる点も同じだ。

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 すべてを同じにしておくのは、安心安全なオンプレミスからクラウドへと開発者を誘い込む最も簡単な手段だった。コモディティサーバーなら、サプライズも落とし穴もない。どのクラウドも、主要OSを一通りラインナップしていた。OS自体には寸分の違いもなかった。

 こうなると、一体どのクラウドを選べばよいかは大きな問題だ。まったく同じUbuntu 18.04が使えるのなら、米Google、米Microsoft、米Amazon Web Services(AWS)のどのクラウドを選ぶかで、一体何が変わるのか。主要ディストリビューションがどこでもサポートされているのなら、何を決め手にすればよいのか。

 利用者という立場ではありがたいが、クラウド事業者間の競争が熾烈なことも、クラウド選びを難しくしている。どこかの事業者の開発担当者が気のきいた新機軸を打ち出しても、すぐにライバルがまねをする。天才的な輝きは一瞬だけだ。イノベーションが生み出した破壊的変化は、ごくありふれた機能セットに姿を変え、誰も何とも思わなくなる。

 クラウドをどうやって選べばよいのか。サイコロを振って選ぶわけにはいかない。どう取り繕っても科学的ではない。サイコロで決めたなんて上司に知られたら、購買担当者の代わりになるAIの登場を待たずとも、猿にサイコロを渡せばこいつの代役は務まると思われてしまう。

 こうした悩みを解決し、ベストなクラウドを選択するには、細かい部分に着目し、「こだわり」を発揮して選んでみることだ。コモディティ化したサービスをごく普通に使うだけなら、大手クラウドであれ、知名度の低いクラウドであれ、どれを選んでもおそらく用は足りるはずだが、無難なだけの人生では面白くない。

 こだわりというと偏狭な響きもあるが、実はイノベーションの出発点であり、大きな変化の突破口である。微妙ながらも重要な違いを敏感に捉え、判断材料に加えるところがポイントだ。

 この記事では、主要クラウドを選ぶうえでの参考になるよう、10種類のこだわりポイントを紹介する。なお、ここに挙げた項目は絶対的なものではない。競合他社のクラウドでも、同じような目的を達成できることが多いからだ。だが、目的を達成できるからといって、それを選ぶのがベストとは限らない。

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