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コラボレーションアプリとデジタルトランスフォーメーション(上)

2020/02/03

Matthew Finnegan Computerworld

連携の強化で業務をスマートに

 Kurtzman氏はこう話す。「消費者という立場で見ると、1クリックで商品を購入したり、2クリックで返品したりできるのは、今や当たり前だ。従業員という立場になった時も、職場でのコラボレーションやコミュニケーションを簡単に行い、業務をこなしたいと考えている。プライベートの時や、家族や地域で共同作業を進める時と同じようにだ」

 米Deloitteの2017年のレポートでは、従業員体験が重要だとの認識を示した企業幹部が80%近くに上る一方で、優れた従業員体験をうまく構築できていると認識している幹部は22%にとどまった。

 こうしたギャップもあって、企業各社はデジタル環境の整備を進め、従業員の生産性と満足度を高い水準で維持できるようなツールを取り入れられる態勢作りにますます力を入れている。

 こうした取り組みは、社員を集めるうえでも維持するうえでも重要だ。「そもそも、家族間のコラボレーションや、子供のスポーツ少年団でのコラボレーションの方が、職場でのコラボレーションより簡単という状況はいただけない。社員がプライベートで重宝しているのと同じようなレベルのコミュニケーションやコラボレーションの機能を、職場でも実現するのが筋だ」

 米Gartnerのリサーチバイスプレジデント、Jeffrey Mann氏は、最近の調査レポートの中で、従業員にとってのデジタルエクスペリエンスについて、顧客のデジタルエクスペリエンスに匹敵したものであるべきだと指摘している。

 「ビジネスリーダーやアプリケーション責任者が従業員体験を後付けで考えているケースは非常に多い。顧客体験に関してマーケティングやCRM(顧客関係管理)で得た確かな教訓は、実は従業員に対しても意味を持つ。顧客満足度を高めるための手法の多くは、従業員の生産性向上にもそのまま適用できる」

 米国で集合住宅向けのアメニティサービスを手がけるValet Livingでは、6000人の従業員の交流に、Facebookのビジネス向けSNS「Workplace」を活用している。同社の従業員は40の州にまたがっており、9割はパートタイマーやアルバイトだ。Workplaceを導入したことで、新入りの従業員のオンボーディングを迅速化できた。

 「当然ながら、オンラインコラボレーションツールを導入する前は、非正規従業員のオンボーディングを一貫して綿密に行うのは難しかった」と、Valet Livingの最高人材活用責任者、Henry Toledo氏は振り返る。

 現在では、従業員がプライベートで使い慣れているプラットフォームを使って、必要なトレーニングコンテンツを利用できるようになったと同氏は言う。

 「非正規従業員に必要なスキルを身に付けさせ、顧客や住民に一貫した体験を提供することが重要だというのは認識していた。そこで、Valet Uというオンライントレーニングデータベースをはじめ、トレーニングリソースのライブラリを構築し、新入りの従業員全員が、スピーディかつ効率的に知識を得られるようにした」

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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