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企業の包括的なデータ資産管理を支える、データガバナンスとは(中)

2020/03/04

Thor Olavsrud CIO

 企業のデータ資産を、どのような権限のもとで社内の誰が統制し、どのように利用するかを明確に定義しておくことは、重要な意味を持つ。それを体系的に確立するのがデータガバナンスだ。データ資産の利用、管理、保護に必要な人やプロセス、テクノロジーについて包括的に規定することになる。

前回から続く)

データガバナンスの目標

Credit: chombosan / Getty Images

 データガバナンスで肝心なのは、方法論を確立することと、企業データの標準化、統合、保護、保管のための責任とプロセスを明確化することである。BARCでは、主な目標を次のように示している。

  • リスクをできる限り抑える。
  • データ利用の内部ルールを確立する。
  • コンプライアンス要件を履行する。
  • 内部と外部のコミュニケーションを向上する。
  • データの価値を高める。
  • 上記の項目の管理を円滑にする。
  • コストを削減する。
  • リスクマネジメントと最適化を通じて、会社の存続を支える。

 データガバナンスプログラムは、企業の戦略、戦術、オペレーションの各レベルに常に影響することから、継続的かつ反復的なプロセスとして扱う必要があるとBARCは説明している。

データガバナンスのメリット

 個別のアプリケーションや部署のレベルで何らかのデータガバナンスを取り入れている企業は多いが、必ずしも包括的には確立されてはいない。データガバナンスの導入では、プロセスや責任に対する正式な統制を体系的に確立することが鍵になる。企業が即応性を維持するためには、データガバナンスが欠かせない。会社の規模が拡大し、組織横断的な作業を効率的に進めるのが困難になる中で、特に効果を発揮する。データガバナンスには次のようなメリットがある。

  • 社内全体でデータやプロセスの一貫性と統一性が確保され、より高度で包括的な意思決定支援の基盤が整う。
  • データやプロセスを変更する時の規則が明確化され、テクノロジー、ビジネス、組織の各レベルでIT環境のスケーラビリティが高まる。
  • 統制の仕組みが一元化され、データマネジメントのコストを抑制できる。
  • プロセスとデータの再利用などのシナジーによって効率が高まる。
  • 品質が保証されたデータの利用や、データプロセスの綿密な文書化により、データへの信頼性が高まる。
  • データ関連の法規へのコンプライアンスが強化される。

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