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新型コロナによって露呈した米国テクノロジーの現実(後)

2020/05/14

Steven J. Vaughan-Nichols Computerworld

 いま米国で職を失った人は、古めかしい失業保険給付システムと対峙することになる。まるで1950年代に作られたような印象のシステムだ。いや、単なる印象ではない。ニュージャージー州やニューヨーク州、コネチカット州の失業保険システムは、誕生から60年を迎えたCOBOLでなんとか動いている。またワシントンDCでは、失業保険をオンラインで申請するには、Internet Explorer(IE)を使うよう求められる。確かIEは、5年前にお払い箱になったのではなかったか。

前回から続く)

Credit: Da Kuk / Getty Images

 また、フロリダ州はまったく異なる問題に直面した。前の共和党知事の時に構築した失業保険申請システムが、給付を効率的に処理することではなく、失業保険の申請数が低くなることを優先した設計になっていたのだ。しかし、今回の新型コロナウイルス危機ほどのレベルで失業者が急増する中では、当然ながらこのシステムはきちんと機能しなかった。当の共和党関係者からも、このシステムを突き放す声が上がっている(ここで言う「機能しなかった」とは、失業保険を必要とする人にきちんと給付できなかったという意味だが、必要な人に給付が行かないというのは、システムのもともとの狙いに照らせば、むしろ設計どおりだ)。

 一方、最新鋭のプログラムであるZoomが露呈した問題は、さらに性格が異なる。在宅勤務への移行や外出禁止措置の影響で、Zoomの利用者は爆発的に増えたが、それによってZoomの処理がパンクしたとは言えない。数十万という規模でビデオ会議が増えても、その負荷には対応できている。Zoomの欠陥はいずれも、このツールが派手にスポットを浴びる中で明るみに出て、細かく吟味された。

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