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新型コロナによって露呈した米国テクノロジーの現実(後)

2020/05/14

Steven J. Vaughan-Nichols Computerworld

 ZoomのEric Yuan最高経営責任者(CEO)は4月初めにメディアの取材に対し、荒らし行為の脅威を過小評価していたことを認め、「これまでは真剣に考えていなかった」と語った。ZoomはIT部門を持つ企業向けの設計だったというのが同氏の説明だ。その場合、適切なセキュリティの確立やパスワードの設定はIT部門が対処できる。会議にパスワードを設定する方が賢明だということも知らない不案内な新規ユーザーたちが大勢やって来るとは、同社は想像もしていなかった。

 Zoomの設計は、スムーズに使えることに主眼を置き、セキュリティやプライバシーは二の次だった。人々がコミュニケーションを維持する新たな手段を探し始める中で、使いやすさが人気を集めたが、まさにその人気が仇となり、セキュリティについて何も知らない新規ユーザーが大挙して押し寄せた。使いやすさも良しあしだ。加えて、Zoomのセキュリティやプライバシーの設計が甘かったことが、事態に拍車をかけた。今ではZoomは、株主に訴訟を起こされたり、政府機関や自治体で使用を禁じられたりしている。

 ここまでの話の共通点を挙げればこうなる。新型コロナウイルスの感染拡大や、それに伴う失業増加でストレスを受けているのは、自宅に閉じ込められている我々人間たちだけではない。古きにつけ新しきにつけ、ITシステムもストレスを受け、誰も予想していなかった事態に直面している。

 覚悟しておいた方がいい。システムを刷新しておかなかったツケや、色々なことをきちんと考えておかなかったツケが、今後も次々と浮き彫りになり、さらなる災難が降りかかることになる。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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