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ウエアラブルで新型コロナ感染を検知する手法、各社が模索中(前)

2020/06/23

Michael Simon Macworld

 自分が新型コロナウイルスに感染していないかを知りたいと皆が考えている中、Apple Watchにも、WearOS搭載スマートウオッチにも、Fitbit Versaにも、体温測定の機能がないのは残念だ。発熱が重要な意味を持つ現在の状況では、特に気になる点である。

Credit: Doug Duvall/IDG

 だがこれは、各社のスマートウオッチに非があるわけではない。皮膚表面での検温、それも手首となると、ストレスや発汗などの外的な変動要因があり、測定場所としてあまり理想的ではない。現時点では、スマートウオッチで体温を測ろうとしても、精度に不安が残る。せきが続き、新型コロナウイルスへの感染を心配している人は、昔ながらの方法で体温を測り、その結果をAppleヘルスケアなりGoogle Fitなりに自分で入力して、上昇傾向が見られる場合は医師などに相談することになる。

 しかし、たとえ体温が測れなくても、新型コロナウイルスに立ち向かっていくうえで、ウエアラブルデバイスは決して無力なわけではない。スマートウオッチの心拍計で心房細動や睡眠時無呼吸の兆候を見つけられるのと同じように、自分の体が感染症と戦っている兆候を見つけることも、不可能ではないかもしれない。そのためには、しかるべきデータを適切に活用することが必要だ。

心拍数からのアプローチ

 心拍データのモニタリングアプリを手がける米Cardiogramは先日、Apple Watch用とWearOS用のアプリをアップデートし、睡眠中の平均心拍数を把握できるようにした。睡眠時心拍数の変化を追うことで、自分の体が新型コロナのようなウイルス感染と戦っている兆候が分かるかもしれない。

 同社の創業者の1人であるJohnson Hsieh氏がこの相関関係に気づいたのは、今年1月にインフルエンザにかかった時の心拍データからだった。体がウイルスと戦っている間は、睡眠時心拍数が通常より毎分10回ほど多く、インフルエンザが治まった後は正常に戻った。心拍数が通常より増える傾向は、睡眠時以外にも確認できたが、睡眠時の方が検知しやすい。

 心拍数が増えるこの現象は、炎症に伴う血管拡張から生じるもの。心拍数を上げて炎症部に血液をもっと供給するよう命じる指令が脳に送られている。

 Cardiogramのプロダクト責任者、Harish Kilaru氏は、次のように述べている。「もっぱら体温計で測定するような症状がある時に、心拍数に明確なシグナルが出る。体が感染症と戦っている間は、睡眠時心拍数と安静時心拍数の両方が上がる」

 ウイルス感染やその他の疾患と心拍数との相関関係については、同社もまだ調べている段階だ。カリフォルニア大学サンフランシスコ校と共同で進めているユーザー参加型の調査にこの項目が取り入れられたり、睡眠時心拍数の変化に応じてユーザーに警告を出したりということは、現時点ではなさそうである。

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