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ウエアラブルで新型コロナ感染を検知する手法、各社が模索中(後)

2020/06/25

Michael Simon Macworld

体温測定の実現は

 ウエアラブルデバイスで得られる安静時心拍数や血中酸素飽和度のデータは、感染症の優れた指標となる可能性があるが、体温に関しては、現時点では正確に測定できるウエアラブルデバイスがほとんどなく、体温計を使った実測にはかなわない。しかし、コロナ後の世界では、これも変わることになりそうだ。

 フィンランドOuraが開発したスマートリングには、指の皮膚体温を測定する機能がある。この方式は、スマートウオッチにとっても解決策になるかもしれない。Ouraの場合、指の皮膚体温を実際に読み取っているが、体温の数字そのものを示すのではなく、標準時の基準の体温と比べた変動を、独自のアルゴリズムを使ってグラフ化している(Fitbitの血中酸素飽和度のグラフと似たような方法だ)。例えば、熱がある時には、38.2度というような体温自体ではなく、+1.2度のような形で、基準となる体温との差が示される。

 将来のスマートウオッチでは、AIや機械学習とNTCサーミスタを組み合わせて、体温の変化を継続的に測定し、感染症とおぼしき変化が見られる時に通知を出すようになるかもしれない。心拍数に変化がある時にApple Watchが出すのと同じような通知だ。

 また、スマート体温計を手がける米Kinsaは、ユーザーの体温データを活用して、米国内のインフルエンザ様疾患の感染状況を視覚化した「HealthWeather Map」を公開している。今後のスマートウオッチで、心拍数や血中酸素飽和度に加え、体温のデータが得られるようになれば、医療事業者にとっては、小規模なコミュニティ内での感染拡大に対処するうえで貴重な武器になるかもしれない。

 だが、体温を測定できないスマートウオッチでも、新型コロナの症状を把握するうえで決して無益ではない。「体温を恒常的に測定していないウエアラブルデバイスであっても、明確なデータを継続して得られ、それを日々活用できる」とKilaru氏は述べている。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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