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新型コロナの奮闘の中ででオープンソースが示した力(後)

2020/07/16

Dries Buytaert InfoWorld

 これまでオープンソース一筋のキャリアを歩んできた筆者は、今回の新型コロナウイルス感染拡大の対策に関しても、オープンソースの使われ方をつぶさに追いかけてきた。そして最近では、新型コロナ危機に立ち向かううえでオープンソースが果たしている役割について、パネルディスカッションのモデレーターも務めた。

前回から続く)

Credit: Da Kuk / Getty Images

 オープンソースの強みは、解決策をすばやく生み出して、それを何より必要とする人にすぐに届けられる点にある。Vecna RoboticsのDebbie Theobold氏からは、人工呼吸器不足の解消を目指して同社が行った取り組みの話が出た。新型コロナの感染拡大後は、人工呼吸器の需要が高まり、医療機器メーカーの供給が追いついていなかったうえ、調達には1台当たり4万ドルほどの費用がかかっていた。Vecna Roboticsは、マサチューセッツ工科大学(MIT)らと共同で、人工呼吸器のオープンソース設計「Ventiv」を作り上げた。緊急時に対応できる呼吸器を低コストで開発するために利用できる。「人々がすばやく反応して結集し、解決策を提供した。オープンソースモデルの利他的な力が大きな成果を生んだ例だ」とTheobald氏は言う。

 もちろん、医療分野でのオープンソースの利用にはまだ課題もある。米国では、すべての医療機器が米食品医薬品局(FDA)の承認を得る必要があるが、FDAはオープンソースに慣れていないし、オープンソースの側もFDAの承認の扱いに慣れていない。幸いFDAは、こうした設計が迅速に利用可能になるよう、プロセスを調整した。

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