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動的サイトと静的サイトをいいとこ取り、Jamstackとは(中)
2020/07/15
Jamstackは、近年広がりつつあるWeb開発の流儀である。Web開発で長年主流だったのは、Webブラウザーからリクエストを受けた時点でWebサーバーがコードを実行して、インタラクティブなWebページを動的に生成する手法だったが、Jamstackはいわばその対極にあり、事前に生成した静的なページの中で、JavaScriptを使って外部サービスのAPIを呼び出す。DevOpsのムーブメントや、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)の手法とも親和性が高く、Web開発のプロセスとWebページのダウンロード時間の両方を高速化することを目指している。
(前回から続く)

ここで言う「静的」とは、インタラクティブ性のないWeb 1.0の単純なページのことではない。前述のとおり、静的と言っても、ブラウザー上で動くJavaScriptのコードを組み込むことができる。API呼び出しにより、データベース、サーバーサイドの機能、サーバーレス関数へのアクセスが可能だ。しかし、こうした処理がWebサーバー上で実行されるわけではないので、静的なサイトのホスティングは、データベースを完備したトップクラスのマシンである必要はない。静的なサイトの多くは、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)に展開されている。世界各地のサーバーへのミラーリングにより、あらゆる場所のユーザーにコンテンツを素早く配信できる。
カナダSnipcartのマーケティングリードであるMathieu Dionne氏は、こうした静的サイトの新時代が始まったばかりの頃について、今年1月16日のブログ記事で振り返っている。それによると、2015年頃に、米Netlifyの創業者たちが、「静的Web」という言葉に伴うマイナスイメージを回避するために、「Jamstack」という言葉を編み出した。そのNetlifyがJamstackのエコシステムで果たしている役割は何なのか、簡単に見てみることにしよう。