TOPNetwork > 3大クラウドが注力するエッジコンピューティング(前)

Network

3大クラウドが注力するエッジコンピューティング(前)

2020/10/06

Isaac Sacolick InfoWorld

 米Amazon.comの「Amazon Web Services(AWS)」、米Googleの「Google Could」、米Microsoftの「Microsoft Azure」という3大パブリッククラウドが、エッジコンピューティングに対応するサービスやプロダクトを次々と投入している。この動きを意外に思う人もいるかもしれない。エッジコンピューティングと聞くと、IoTデバイスの数々とつながった小型のデータセンターを、クラウドではなく企業ネットワークの端(エッジ)に配置する構成がイメージされるからだ。

Credit: Gremlin / Getty Images

 パブリッククラウド事業者は、企業各社のエッジの場所、ネットワーク、インフラといった要素を完全に制御することはできない。それでいて、エッジコンピューティングの機能を提供するというのは、本当に可能なのだろうか。

 答えはイエスだ。ただし、パブリッククラウド各社の単独の取り組みではなく、他の事業者との戦略的提携のもとで、エッジコンピューティングのサービスやプロダクトを提供している。また現時点では、初期段階ならではの制約もある。

 クラウドベースのエッジコンピューティングのサービスやプロダクトが明確に示すように、パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジコンピューティングの境界はあいまいになりつつある。クラウド各社は、ワークロードの種類や、パフォーマンス、信頼性、規制要件、安全要件といった面で、企業やアーキテクトに多彩な選択肢を提供することを狙いとしている。

 幸か不幸か、新たな選択肢が数多く登場したということは、よく分からない新たな専門用語やブランディングがたくさん出現したということでもある。大手3社が提供を始めたエッジコンピューティング関連のサービスやプロダクトについても、丹念にひも解いていく必要があるが、まずは、エッジコンピューティングアーキテクチャーの主なポイントについて、基本的な部分をざっと見ていこう。

エッジコンピューティングの要件とアーキテクチャー

 まずは、エッジコンピューティングの要件について理解する必要がある。1日に数テラバイトのデータを生成する低価格なセンサーで構成されたグローバルな分散ネットワークを接続する場合と、10カ所ほどの生産現場でペタバイト級のデータをリアルタイムで処理するビデオセンサー群を扱う場合とでは、コンピューティングの要件が異なる。データ処理、分析、ワークフローの個別のニーズに対応できるアーキテクチャーを取り入れることが重要だ。

↑ページ先頭へ