TOPマネジメント > コロナ禍でCIOに求められるニューリアリティーへの対応(後)...

マネジメント

コロナ禍でCIOに求められるニューリアリティーへの対応(後)

2020/10/15

Brian Ferreira CIO

 数週間前、オーストラリアのある旅行会社のCIOに話を聞いたところ、この会社のIT部門は、新型コロナを機と見て、何年も前から引退を見送っていたレガシーシステムの一部を完全に刷新したという。現在は、メンバーが協力して一体化を図り、新たな形で複雑な意思決定をこれまでより頻繁に行っている。

 別の会社のCIOは、状況の急激な変化に合わせて、事業モデルをがらりと変えざるを得なくなった。その過程では、優秀な社員を何人か失うというマイナス面も生じた。変化への適応を望まなかった社員や、新たな事業にうまくはまらなかった社員だ。そのプロセスは困難を伴ったが、このCIOは、人員に関する厳しい決断を果敢に下す能力を身に付けた。

 これらの例から分かるのは、複雑さの基準値を設定し直して事業のレベルを変えるという面で、現在のCIOがその機会を手にしていることだ。CIOは、複雑さの基準値の変化をきちんと理解し、検証したうえで、事業モデルに組み込む必要がある。

 新たな基準値のもとでは、リスクや意思決定の幅が広がる。CIOやITチームにとっては、テクノロジーの複雑な要素について、レジリエンスの土台が強固になる。企業各社が引き続き新型コロナに対処しながら事業を進めていく中で、こうした新たな基準値を生かし、意識的に取り入れていくことは、新たな成果を達成する鍵となり得る。

 Brian Ferreira氏は、Gartnerのバイスプレジデントでありマネージングエグゼクティブパートナーを務める。オーストラリアとニュージーランドで顧客企業の経営幹部に対する助言を行っており、デジタル戦略への移行による新たな成果の獲得や、テクノロジー、リスク、ガバナンス、デジタル、アジャイルへの投資に最高財務責任者(CFO)がアプローチする最善の方法についてアドバイスしている。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

↑ページ先頭へ