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最高データ責任者が担う責務とは(上)

2020/10/19

Minda Zetlin CIO

 最高情報責任者(CIO)や最高技術責任者(CTO)の中には、最高データ責任者という役職が誕生すると自分たちの縄張りを侵されたように捉える人もいる。だがCarruthers氏は、境界線は明確だと話す。最高データ責任者は、データ品質、データガバナンス、マスターデータ管理、情報戦略、データサイエンス、ビジネスアナリティクスといった領域で職責を負う。

 Carruthers氏は言う。「CIOとCDOの違いは非常に明確だと思っている。私はよく、バケツと水というたとえを使う。バケツを管轄するのがCIOだ。大きさは適切か、穴はあいていないか、危険性はないか、適切な場所に置かれているかなどに責任を負う。一方CDOは、その中の水が管轄だ。正しく溜めたり注いだりしたかどうかや、水質が適切かどうか、あるいは、液体がそもそも本当に水なのかについて責任を負う。バケツも水も、どちらか一方では役に立たない」

 だが今のところ、最高データ責任者の役割は定まりきってはおらず、まだ流動的だ。NewVantage Partnersの調査結果では、最高データ責任者の役割が確定していないとの回答は72%、役割が確定し成果を上げているとの回答は28%だった。

最高データ責任者の職務

 最高データ責任者の職務は、最初はコンプライアンスやデータガバナンスが中心だったが、米IDCの2020年2~4月の調査「State of the CDO Survey」によれば、現在では、データを利用してビジネス上の成果を生むという面も担っていることが多い。IDCによると、最高データ責任者の業績測定に使われている主要なKPI(重要業績評価指標)の80%はビジネス関連の指標となっている。

 IDCは、最高データ責任者の職務を次のように分類している。

  • ガバナンス:エンタープライズデータについての助言、監視、監督
  • オペレーション:データの有用性、可用性、効率性の実現
  • イノベーション:デジタルトランスフォーメーションでのイノベーション、コスト削減、収益創出の促進
  • アナリティクス:製品、顧客、運営、市場の分析と報告の支援
翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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