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Volvo Trucks、IoTとAIを生かしたコネクティビティ戦略を推進(前)

2020/11/24

Bob Violino Network World

センサーのデータを精査

 リモート診断に対応しているVolvo Trucksの車には、何百個ものセンサーが組み込まれている。そのうち、重大な故障に関して有意義な情報が得られることがアナリティクスで判明している約75個のセンサーは、綿密な監視の対象となる。トラックからのデータは、セルラーネットワークを通じてテレマティクスの通信ゲートウエイに送られる。

 Deedy氏によると、このゲートウエイは、トラックの運行に支障をきたさない形でデータを確実に収集して保存できるよう、トラック内のコアデータネットワークにアクセスする。重要なデータはVolvo Trucksの専用サーバーに直接送信し、情報の変換や処理を行う。

 機械的な故障の発生を示唆するデータは、ほぼリアルタイムでインバウンドメッセージキューに送られ、「SAS Event Stream Processing Engine」が10Gbネットワーク上でこれを捕捉して処理する。

 SASのシステムでは、アナリティクスに基づくルールを適用し、アウトバウンドメッセージキューを通じてサポートケースの作成をトリガーできる。アウトバウンドメッセージキューからの通知は、Volvo TrucksのWebベースのサービス管理プラットフォームであるASISTシステムが捕捉し、顧客への連絡を行う。

 Deedy氏によると、このルールエンジンでは、故障データに対する複雑なビジネスルールの分析と適用を、データが流れている状態で行う。顧客への連絡は、Volvo Trucks Uptime Centerの担当者からのメール、テキストメッセージ、電話によって行う。「データの取得と処理はすべてVolvo Trucksのファイアウォール内で実行し、セキュリティを確保している」とDeedy氏は説明する。

 このシステムが処理する故障アラートは1日150万件に上る。それぞれのアラートには、駆動系のセンサーの値など、30~数百のデータ項目が含まれている。SASによるイベントストリーム処理では、1日に4000件程度のルールがトリガーされる。そのうち約3000件はケースの更新、約1000件はケースの新規作成だ。

 また、このシステムでは、「SAS Asset Performance Analytics」のアナリティクスエンジンを利用して、過去の故障データを精査し、ルールエンジンのパラメーターの調整、データの選択、過去の故障データについてのレポートに活用している。

 このアナリティクスエンジンの保存データは8Tバイトに及び、2015年から現在までの故障データを保持している。この期間で、コネクテッドトラックの数は次第に増え、現在は35万台に達している。この間に生成された故障データの総数は約10億件で、現在は1日150万件のデータが追加されている。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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