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TensorFlowよりPyTorchを選んだ企業3社の事例(上)
2021/01/04
機械学習の手法の1つであるディープラーニングでは、階層型ニューラルネットワークを使って、画像認識、自然言語処理、機械翻訳など、かつては機械での対応が難しかった処理を大規模に自動化できる。そんなディープラーニングを扱うオープンソースのフレームワークとしては、TensorFlowやPyTorchが広く使われている。

TensorFlowは、米Googleが2015年に発表したフレームワークで、研究用とビジネス用の両方で最も広く使われている。一方、PyTorchは米Facebookが2016年に発表し、TensorFlowより後発ながら急激な追い上げを見せている。コミュニティを中心とした使いやすさの向上や、ユースケースの広がりが背景にある。
PyTorchの導入が活発化している分野としては、例えば自動車業界があり、米Teslaや米Lyft Level 5が手がけているのと同じような自動運転のパイロットシステムに利用されている。そのほか、メディア企業でのコンテンツの分類やレコメンド、あるいは産業用ロボットの支援など、さまざまな分野で活用されている。
FacebookのAI部門でPyTorchのプロダクトリードを務めるJoe Spisak氏は、企業でPyTorchの導入が増えていることに安堵しつつ、さらなる導入拡大のために取り組むべきことも多いと話す。
「次なる導入の波は、ライフサイクルマネジメント、MLOps、Kubeflowパイプラインへの対応や、その周辺のコミュニティから生じるだろう。取り組みを始めたばかりの方々にとっては、Amazon SageMakerやAzure Machine Learningなどとともにマネージドサービスやオープンソースを活用して着手でき、ツールは非常に優れている」
ここからは、PyTorchを導入した企業3社の事例を見ていく。