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組織としてのアジリティを高めるには(上)

2021/02/01

Isaac Sacolick InfoWorld

 会社のタウンホールミーティングで、アジリティを高める必要性をトップが訴えたとしても、上からの押し付けでは実現できない。最高情報責任者(CIO)やITリーダーは、アジャイルの方法論のスタンダードだと称するプラクティス、指標、責務を示して標準化を図ろうとするかもしれないが、アジャイルの文化や考え方を強制的に取り入れさせることは不可能だ。

Credit: Metamorworks / Getty Images

 アジャイルツールを選定したり、DevOpsのプラクティスで自動化を推進したり、シチズンデータサイエンスプログラムを実施したりはできたとしても、全員に受け入れを強要して従業員幸福度を高めることはできない。ハイブリッドマルチクラウドのアーキテクチャーに移行したからといって、コストが抑制されるとは限らないし、インフラのスケールアップとスケールダウンが魔法のように自動化されるわけでもない。

 アジャイルのプロセスを手っ取り早く標準化することも、アジャイルのアーキテクチャーに移行して技術的負債を魔法のように解決することも、アジャイル流の仕事の進め方に今すぐに転向することも、残念ながら無理な話だ。アジリティは何の苦労も負担もなく実現できるわけではない。特定のスケジュールのもとで、ガントチャートで管理することはできない。

 アジリティは基本的にはボトムアップの転換だと筆者は考えている。ただし、開発者、エンジニア、テスター、スクラムマスターなど、ITチームの一人ひとりがアジリティを別々に推進しても意味がない。チームとして協調すること、トレードオフの存在を認めること、メリットに対する共通認識のもとでアジャイルの進め方の原則を定義することが必要となる。

 アジリティの強制が不可能で、全員の関与が必要だとしたら、組織のアジリティはどのように高めればよいのだろうか。アジャイルの方法論、データドリブンのプラクティス、DevOpsの文化の精神を踏まえて、IT部門の全員が力を合わせてアジリティを推進する方法について考えていく。

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