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クラウドからの即時撤収に備える15の方法(上)

2021/03/29

Peter Wayner InfoWorld

 また、クラウドからの撤収が必要になるのは、事業者ともめた時だけではない。火災、爆発、内戦、感染症といった理由や、インフラに対するサイバー攻撃のせいで、サービスを利用できなくなる場合もある。この2月に記録的な寒波に見舞われたテキサス州のデータセンターはどうだっただろうか。

 筆者が言いたいのは、巨大テクノロジー企業が気まぐれに我々を痛めつけて楽しんでいるといったことではない。各社が下す判断の中には、ユーザー側として異論がないものもある。大事なのは、いざという時に撤収できるよう、すべてのユーザー企業が準備を整えておく必要があるということだ。戦況が変わることもあり得るし、利用規約の一線を越えたと判定されることもあり得る。クラウド事業者側の誰かが、自らの手柄のために、メールの質に対する取り締まりを強化することも、ないとは言えない。

 ここからは、クラウドからの即時撤収に向けて準備しておくための15の方法を取り上げる。

利用規約は頼りにならないものと心得る

 クラウド事業者の利用規約は、その企業の法務部門や弁護士が長い年月をかけて紡いできた、あいまいな文言が並んでいる。ユーザー企業とそのビジネスのことを考えて書かれた文言ではない。利用規約には、事業者側がユーザーのアカウントを「いつでも」「いかなる理由でも」停止できるという権利が定められていることが多い。時には、「理由なし」でも停止できる権利の場合もある。Googleで「terms of service」「no reason」と検索すると、約1億1400万件のページがヒットする。そもそもインターネットは、非常に安全な場所というわけではなかったが、いわゆる「法の支配」が取り入れられて信頼のレベルがすごく上がったかというと、そうでもない。

事業者側とは見解が一致しないものと心得る

 ユーザー企業が聖人君子の集まりで、慈悲の心でクラウドを利用していたとしても、アカウント停止を食らうことはあり得る。アカウントやサーバーが停止になった悲惨な体験談は、麻薬密売サイトを突然止められた密売人が語っているわけではない。利用停止など夢にも思わなかったユーザー企業の体験談だ。いかなる企業であれ、自分たちのデータやアプリケーションも決して安泰ではないと思っておく方が無難だ。何が命取りになるかは分からない。

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

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