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ITオペレーションの信頼性を高めるための5つのポイント(後)

2021/04/22

Isaac Sacolick InfoWorld

 今回は、アプリケーションの開発と稼働に関して企業のITチームの支援にあたっているエキスパートに、モニタリング、オブザーバビリティ、AIops、自動化についての見解を尋ねた。その回答をもとに、ITオペレーションの信頼性を高めるための5つのポイントを見ていく。

前回から続く)

モニタリングとオブザーバビリティでテレメトリーを強化する

Credit: Thinkstock
Credit: Thinkstock

 アプリケーションを既にモニタリングしているとしたら、そこにオブザーバビリティを加えることで、何が得られるのだろうか。モニタリングとオブザーバビリティの違いは何だろうか。この問いに対する2人のエキスパートの答えを見てみよう。米Moogsoftのチーフエバンジェリスト、Richard Whitehead氏は、次のように述べている。

 「モニタリングの土台にあるのは、おおむね構造化されていて粒度が荒いデータで、例えばイベントのレコードやパフォーマンス監視システムのレポートといった類いだ。こうしたデータを基にして、デジタルインフラの中で何が起きているかを判断する。その際、侵入型のチェックを利用することも多い。一方、オブザーバビリティでは、粒度が非常に細かい低レベルなテレメトリーを判断に利用する。オブザーバビリティはモニタリングの必然的な進化である。その背景には2つの転換がある。1つは、クラウド移行に伴うアプリケーションのリライトで、その際にインストルメンテーションを追加できる。もう1つはDevOpsの隆盛で、運用しやすいコードを開発する動機付けにつながっている」

 米IBM傘下のInstanaのオブザーバビリティストラテジスト、Chris Farrell氏は次のように述べている。

 「オブザーバビリティのポイントは、特定のアプリケーションについてのデータを得ることにとどまらず、アプリケーションシステムに関連するさまざまな情報がどのようにつながっているかを理解することにある。対象となる情報は、パフォーマンスモニタリングの値、ユーザーリクエストの分散トレーシング、インフラで生じたイベント、コードプロファイラと、さまざまだ。こうした情報同士の関係を把握しやすいオブザーバビリティプラットフォームであればあるほど、情報の分析効果も上がる。プラットフォーム内での分析のほか、CI/CDツールやAIopsプラットフォームによるダウンストリームでの利用に関してもだ」

 つまり、モニタリングとオブザーバビリティは、目的は似ているものの、アプローチが異なる。どのような場合にアプリケーションのモニタリングを強化し、どのような場合にアプリケーションやマイクロサービスのオブザーバビリティを強化すればよいだろうか。

 アジャイルなDevOpsチームとITオペレーションが密接に協力して、クラウドネイティブアプリケーションやマイクロサービスの開発とモダナイゼーションを行うタイミングで、オブザーバビリティの基準を確立し、開発プロセスの中で形にすることができる。レガシーアプリケーションやモノリシックアプリケーションにオブザーバビリティを加えることは、現実的ではないかもしれない。本番環境の状況を理解するうえで、こうしたアプリケーションはモニタリングで対応するのが最善のアプローチかもしれない。

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