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マネージドKubernetesサービス、利用拡大の背景は(上)

2021/05/10

Scott Carey InfoWorld

 Kubernetesを自前で運用するのは、決して楽なことではない。コンテナのオーケストレーションに関する主要部分をマネージドサービスに任せ、ITソリューションそのものへの対応に専念することを考える企業が増えている。

Credit: Thinkstock

 マネージドKubernetesサービスは、KaaS(Kubernetes as a Service)と呼ばれることもある。現時点では、3大クラウド事業者のサービスが主流だ。米Amazon Web Services(AWS)の「Amazon Elastic Kubernetes Service(EKS)」、米Microsoftの「Azure Kubernetes Service(AKS)、米Googleの「Google Kubernetes Engine(GKE)」の3つである。2018年頃にサービスを始めて以来、各社はその機能やラインナップの強化を続けており、EKS FargateやGKE Autopilotなど、新たなサービスも登場した。3大ベンダー以外のサービスとしては、Rancher、Red Hat OpenShift、VMware Tanzuといった選択肢がある。

 マネージドKubernetesサービスを利用する企業は、自動スケーリング、アップグレード、構成、クラスタ管理など、運用に伴う煩雑な部分については意識する必要がなく、自らが必要とする要素の制御や連携だけを考えればよい。クラウドベンダー各社は、その両面の適切なバランスを追求してきた。こうしたマネージドサービスが成熟度を増したことで、Kubernetesクラスタの自社運用は不要と考える企業が徐々に増えた。負担が大きいうえに、差別化要因にはならないとの認識からだ。

 Kubernetesの考案者の1人で、VMware Tanzuのプリンシパルエンジニアを務めるJoe Beda氏は言う。「オープンソースのバイナリまですべてカバーし、ツール類を自ら開発しているようなユーザーは、かなりの例外だ。今では、よほど独特な方法でKubernetesを利用しているのでもない限り、そのようにする理由はない」

 AWSのコンピュートサービス担当バイスプレジデント、Deepak Singh氏は言う。「エンジニアリングや運用の専門知識があり、Kubernetesの稼働に自分たちで十分対応できる組織はともかく、大半の顧客企業にとっては、こうした対応の手間は非常に大きいことが明らかになってきた。Kubernetesのスケーリングや、コントロールプレーン、APIレイヤー、データベースの管理という難題に対処するには、かなりの度胸が必要だ」

 かつてGoogleでKubernetes担当リードエンジニアを務め、現在はMicrosoftでAzure Compute担当コーポレートバイスプレジデントを務めるBrendan Burns氏は、マネージドKubernetesサービスへの新たな関心を後押ししている要素として2つを挙げる。1つは、例えばプライベートネットワークのサポートや一貫したポリシー管理機能など、エンタープライズ機能の強化。もう1つは、アジリティとベロシティの向上に対するビジネスドライバー全般である。

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